こちらの記事の続きです。
レッドパーフェクションとかロストバレットとか、色んなワザを使うデッキって楽しくないですか? わたしは大好きです。
そんなわけで、ひおくりルミナスバレット考察後編として、炎タイプ以外のアタッカーを中心に考えてみたいと思います。
そもそも、炎以外で採用すべきは誰か?という話ですが、環境デッキの弱点をつける非ルールのアタッカーや、単純なダメージだけではない強みを持っているポケモンを採用したいところだと思います。ダメージについてはウガツホムラexが十分高いですからね。
こちらもまた、実用性の高そうなものから絵空事の世界まで色々候補を上げていますので、「これはないでしょ」みたいなのもいるかとは思いますが、ご容赦ください。
それでは、タイプ別で列挙してみます。よろしくお願いします。
■水
・オーガポン いどのめんex
水の複数攻撃担当です。
バトル場に100ダメージ・ベンチに120ダメージであり、「マフォクシーVでよくない?」と感じさせます。こちらの利点は水弱点を突けること、エネルギーをロストしないこと、状況とマッチアップ次第で「すすりなく」が強く使えることでしょうか。
相手の入れ替え手段が尽きた場合、「すすりなく」で攻撃できないポケモンを縛り続けることができます。ただ、マシマシラはゲンガー(e1)やジュペッタGXと違ってダメカンを相手の場から相手の場に動かすことはできないので、「すすりなく」の20ダメージを相手のベンチに動かすことはできません。ダブルターボエネルギーを積んでLO勝ちは狙えますが、そのためにあえてオーガポン いどのめんexを積むかといえば、積まないような気がしますね。
オーガポン いどのめんexを2匹出し、両方にダブルターボエネルギーをつけて、マグマの滝壺+アドレナブレイン+ひおくりで前のオーガポンに炎エネを付けては逃げてトラッシュし、オーガポン いどのめんex2匹をぐるぐる回しながら一生すすりなくことで、相手のバトルポケモンを倒さずにベンチにダメカンを飛ばし続けられる、という曲芸もありますが、やることはないでしょう……
・ネオラントV
攻撃できるシステムポケモン。
アクアリターンで120ダメージ与えながら山札に戻れます。エンテイVなど水弱点のポケモンを倒しながら山札に戻り、代わりにベンチからミミッキュやハバタクカミを出すことができます。ルギアVSTARデッキでも時々見る動きですね。
・ケルディオ(ラインフォース)
2エネ110ダメージ出せる非ルール・たねの水ポケモン。
■草
・テツノイサハ
エネルギーを集めない方のテツノイサハです。草傭兵の候補。
前の番に自分のポケモンが倒されていることが前提ではありますが、草無無の3エネで160ダメージを出せます。リザードンex対策としてはワンパンまで10足りないとよく言われていましたが、このデッキではマシマシラでダメカンを1個飛ばせば足りるので問題ありません。
・シェイミV
サイドを取られていると強くなるカウンター系草ポケモンです。
2エネのリベンジバーストがそこそこ強く、相手のサイドが3枚以下ならリザードンexを含めた草弱点をほぼほぼ一発で倒せます。相手にサイドを取られる前提ならテツノイサハの方が非ルールな分強く見えますが、3エネが重いと考えるならこちらもありでしょうか。
■雷
・テツノカイナex
多色デッキ常連の力士です。
ごっつあんプリファイが強いので採用が検討されるかと思います。ただ、ロストバレットやパオジアンデッキと違ってエネルギーを一気に加速することがそんなに得意なデッキではないため、4エネ要求がけっこう重いです。学習装置などでうまく盤面にエネルギーを残す努力をする必要があるかもしれませんね。
ワザが使えるのであれば、マシマシラの特性込みでHP140のコライドンやトドロクツキも倒せるのはいいところです。
・レントラー
実質たねポケモンとして使える2進化雷アタッカーです。
・ライコウV
身軽な雷アタッカーです。
ロストバレットの雷枠としても採用されているように、強いポケモンです。この「しゅんそくサイクル」とでも呼ぶべき3犬はとても優秀ですよね。スイクンVだけはEレギュなので既に落ちてしまっていますが……
火力が変動するとはいえ自分のベンチを埋めるだけで120ダメージになるので、相手がベンチポケモンを1匹出していればテツノイバラexのボルトサイクロンに匹敵しピジョットexをワンパンできる140ダメージ、2匹出していれば雷弱点なら2進化exでもだいたい倒せる160ダメージです。
エンテイVもそうですが2エネで動けるのが素晴らしく、特性1ドローも優秀です。ルール持ちなのがデメリットですが、取り回しのいい雷ポケモンなので採用の余地はあるかと思います。
・テツノイバラex
ルール持ちの特性無効化と雷枠の担当です。
ボルトサイクロンが雷弱点のHP280まで倒せるので、ピジョットexやルギアVSTARの特性を封じつつワンパンできてしまいます。ルール持ちの特性無効化は他にも刺さるデッキが多いうえ、ひおくりはグレンアルマが非ルールのため消えません。マシマシラのアドレナブレインも同じです。
ただ、弱点突いて280ダメージとはいえ、ルール持ちならライコウVが比較的簡単に弱点で280ダメージ出せますし、なんならウガツホムラexやオーガポン かまどのめんexも弱点抜きで280前後のダメージを出せますから、攻撃面の優位性はそこまでな気もします。特性を活かせる環境ならあるいは、でしょうか。
ワザのボルトサイクロンがひおくりと噛み合っているのがいいところですね。3エネで攻撃しつつエネルギーをベンチに分散できるため、返しのターンでテツノイバラexが倒されてしまっても盤面にエネルギーが残り、それをひおくりで次のアタッカーに渡すことで息切れしにくくなります。
■闘
・イダイナキバ(つきたおす)
LOしない方のイダイナキバです。古代のコライドンセット限定収録。
闘無無の3エネで80ダメージ、自分のベンチポケモンにダメカンが乗っていれば160ダメージです。
マグマの滝壺の効果によりダメカンを乗せることは容易なので、実質3エネ160点の非ルール闘タイプたねアタッカーとして使えます。弱点を突ければ320ダメージで、相手が闘弱点なら2進化exでも倒せます。
環境に闘弱点の大型ポケモンが出てくるなら採用が考えられるかと思います。まぁそうでなくとも、ミライドンデッキのような闘弱点のデッキに対して非ルールで320ダメージ出せるアタッカーとして使うのはありでしょう。ナイトワンダラーで闘弱点の悪exが4匹追加されるので、活躍の場も増えるかもしれません。ロトムV、ガチグマ アカツキexなど闘弱点の汎用ポケモンも多く、闘タイプは刺さりがいい方です。
サンダー(エレキシンボル)を1匹置かれてもごっつあんされないHP140なのも魅力です。古代ポケモンは生命力が強いのか、非ルールたねのHP140が多くて助かりますね。
ナイトワンダラーにて彗星のごとく現れた未来アンチです。
「てつつぶし」により、闘無の2エネで20ダメージ、相手の場に未来ポケモンがいれば140ダメージになります。
闘弱点全般への対策としては弱いですが、とにかくテツノカイナexを対策したいというのであれば優秀かなと思います。イダイナキバの方が汎用的ではありますが、3エネ要求のため序盤からごっつあんプリファイで盤面が崩されると3エネも用意できないことが十分ありえる一方で、こちらは2エネなのでより少ない労力で動かせます。
広さのイダイナキバ、軽さのチヲハウハネという感じですね。デッキに合っているのはイダイナキバのような気もしますが、いかがでしょうか。
・オーガポン いしずえのめんex
無効化と無効化貫通のハッピーセットです。
特性持ちの対策になりつつ、無効化の貫通も担当できます。たね無効・ex/V無効・特性持ち無効などだいたいの無効化はソウブレイズで貫通できるのですが、ソウブレイズは1進化ポケモンで若干場に出しにくいところもありますから、こちらを採用するのもいいかもしれません。
闘タイプ枠として採用するにはワザが弱点を無視するのでイマイチなのですが、特性持ちからの攻撃を受けない防御特性を活かすのならよさそうです。環境に刺さっていればありですね。
たとえばリザードンデッキはこれ1枚で攻略できる可能性があります。大会上位リストを見るに変幻の仮面環境のリザードはフレアヴェールばかりなのですが、ナイトワンダラー以降も同じならリザードンデッキ側からの最大打点がヒトカゲの40ダメージとかになり、ベンチを空にしてぶちやぶるを擦っているだけで勝ててしまいます……と思いきやスグリ+マキシマムベルトで120ダメージのひのこが飛んでくる可能性があるのが困りものですね。でも有用だとは思います。
■超
・ソウブレイズ
カルボウからの分岐進化です。
「とうしのたいけん」でex・Vに対して3エネ200ダメージを与えられ、超無無なのでルミナス炎炎の3枚で攻撃でき、カルボウから分岐進化する非ルールです。採用の余地があると思います。
ミュウexやロトムVのような低耐久のシステム系ルール持ちを非ルールの身で倒す動きだけで強いですし、マグマの滝壺+アドレナブレイン込みの220ダメージはたねのVやexも一部ワンパン圏内のパワーですし、ゲッコウガexなど超弱点のex・Vが環境に上がってきた時には言わずもがな鮮やかに刺さります。
ちなみに2024/5現在、グレンアルマexは2種類いますが、ソウブレイズにはexはおらずこの1種類だけです。カルボウ8種、ソウブレイズ1種。もっと色々出てくるといいですね。
個人的にはけっこう強そうに見えるんですが、グレンアルマの大会入賞リストを見ているとルミナスエネルギー入りのリストでもソウブレイズは全然採用されてないんですよね。環境にいる超弱点のポケモンがゲッコウガexくらいだからでしょうか。ただ、環境や構築次第で多いに採用しうるポケモンだと思います。
無限の可能性を持つゲノムハッカーです。
特性リスタートでドロー要員を兼ねつつ、ワザのゲノムハックで相手のワザを逆利用します。超タイプなので当然超弱点の相手によく刺さり、たとえば闘のゲッコウガexに対しては「しのびのやいば」をコピーして一発で倒しつつ、更に好きなカードを1枚持ってこられるうえ、ゲッコウガexの攻撃に対しては抵抗力が働くため一発で倒されません。
他にも相手のワザを使えるというのは応用力が高くて面白い特性ですし、にげる0というのも優秀です。デメリットはHP180のexポケモンということで、サイドレースが不利になる可能性があることでしょうか。ただにげる0が欲しいだけなら、マシマシラかシャリタツあたりに緊急ボードを持たせておくのがいい気もします。
・ミミッキュ
しんぴのまもり担当です。
サーナイトデッキでもミミッキュ採用はありですし、ルミナスエネルギーを採用しているお陰でゴーストアイが使えるので、採用の余地はあると思います。ワザマシンを使わせるポケモンとしても適していますが、まぁ……あまり使いたいワザマシンがない気もしますね。構築次第でエヴォリューションを検討しうるところでしょうか。
なお、ミミッキュに学習装置を持たせることで、倒されたポケモンの炎エネルギーを回収しつつ、ひおくりでアタッカーに移し替えることができます。まぁ学習装置をつけるのは別にex/V以外なら誰でもいい気がしますが、ミミッキュだと倒されにくいのでより盤石といえるでしょう。
特性封じの特性持ちです。
超のサブアタッカーについてはどうしても入れたいならソウブレイズが入れやすそうなので、他に選ぶ場合はミミッキュにしろこれにしろ、絡め手目的での採用になりそうな気もしますね。
たたりとばすのダメカン2個乗せがアドレナブレインと合わさって活躍する……かもしれません。
■鋼
3エネ120ダメージ出せる鋼ポケモンです。
鋼ポケモンは数が少ないうえに傭兵向きなものも少なかったため、非ルールだとこれくらいしか思いつきませんでした。ポケモンのどうぐを持たせる必要があるため、ルミナス炎炎ポケモンのどうぐと、ダメージをしっかり出すためのハードルは高めですね。
ただ、鋼弱点の主力ポケモンが環境に多くなく、変幻の仮面環境だとパオジアンexくらいですし、パオジアンexはHP220であり非ルールで倒したいだけならソウブレイズのとうしのたいけん+アドレナブレインで届きますから、あまり採用価値はないかなと思います。
・ザマゼンタV
ルール持ちの鋼傭兵枠です。
相手の取ったサイドの枚数に応じて強くなるリベンジバースト持ちで、とりあえず1枚取っていてくれれば弱点込みで300ダメージを超えます。鋼弱点の大型ポケモンが台頭している環境ならありかもしれません。ターンが終わる代わりにドローができる、ロトムV系の特性も持っています。
まぁ、やはり鋼弱点の環境ポケモンがいればこそという感じですから、鋼弱点の2進化HP320とかが環境を席巻し出した時が出番かもしれません。
■悪
非ルールの2エネ120ダメージ持ちです。
「ツメでえぐる」が2エネ50ダメージ、相手にダメカンが乗っているなら120ダメージです。マシマシラのアドレナブレインのお陰でダメカンを乗せやすいため、悪弱点を想定するなら比較的使いやすそうな1匹です。
ただ、アドレナブレインでダメカンを2個移すとしても弱点込みで260ダメージまでしか与えられないため、悪弱点の代表ことサーナイトexに対してはダメージアップ系のどうぐでも持たないと手が届きません。いちおうまけんきハチマキで+30すれば弱点込みで300ダメージ、アドレナブレイン込みで320ダメージになって届きます。
悪タイプはダークパッチがあってエネルギー加速しやすい(のでダブルターボエネルギーが使えると取り回しがよくなりすぎる)せいか、エネルギーの色拘束が厳しいものが多く、傭兵枠として使えそうなポケモンはあまり多くありませんでした。ドラピオンVあたりは色拘束がゆるいですが、4エネですし絶対発動しない空虚な特性も持ってますしで、さすがにどうかな……という感じですね。
■ドラゴン
・キュレム
エネルギー1枚で110ダメージ×3を使える可能性があります。
ドラゴンタイプは弱点を突けませんし色拘束も厳しいのでサブアタッカーとしてあまり採用に値するものは無さそうな気がしましたが、キュレムはワザがあまりに強いので環境によっては採用しうると思います。
なお、ひおくりルミナスバレットも「アクロマの執念」を採用するとなればトライフロストが刺さります。
■無色
・ガチグマ アカツキex
汎用アタッカーにつき、当然採用の余地があります。
やっていることがかがやくリザードンと似ていて役割が被りますが、こちらはHP260の耐久を活かす使い方ができますので、両採用も場合によってはありでしょうか。カビゴンLOもやってましたしね。
・アルセウスVSTAR
エネルギー加速要員兼中打点アタッカーです。
アルセウスVSTAR用にダブルターボエネルギーを入れるとルミナスエネルギーが若干使いづらくなりそうなのがデメリットですが、スターバースによる盤面構築力の高さを買うならばありかもしれません。トリニティノヴァによってVポケモンに加速した炎エネルギーは、ひおくりによってVポケモン以外も使えますしね。
まぁ、ここを採用する場合はひおくりルミナスバレットというより、アルセウスグレンアルマにアクロマの執念が入っただけ、みたいな感じですけどね。ただ実際、アクロマの執念がダブルターボエネルギーも持ってこられる以上、合っている感じはします。まぁ、そんなことをしなくてもアルセウスVSTARはスターバースでダブルターボエネルギーを持ってこられるのですが……
……といったところです。
色々と書きましたが、個人的に採用価値がありそうと思うのは、冒頭に述べた通り「非ルールで十分な火力があるもの」や「単純なダメージ以外の強みがあるもの」になります。
もちろん環境次第なのは前提として、テツノカイナexやオーガポン いしずえのめんexは炎アタッカーには無い特殊なワザの性質や防御系特性を持っていますし、非ルール系だとイダイナキバ、ソウブレイズ、レントラー、テツノイサハあたりは役割対象に対してしっかり活躍しそうに見えます。
アクロマの執念の登場で特殊エネルギーとスタジアムを軸にしたデッキが組みやすくなると思いますので、このひおくりルミナスバレット、強いかは分かりませんがわたしは一度組んでみたいと思います。やっぱり色んなワザの使えるデッキっていいですよね。
それでは、また。
※本記事の画像はポケモンカードトレーナーズウェブサイトからの引用です。
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