「PTCGOの先を行くもの」という感じの略称で、いいですよね。
かつてWinMXというファイル共有ソフトがありましたが、その後新しく出てきたファイル共有ソフトの名前がWinnyでした。これは「WinMXの先を行くもの」という意味合いをこめて、WinMXのMをNに、XをYにと、アルファベットを1つずつ進めることで名づけられたそうです。
それを踏まえてみると、PTCGPも、PTCGOからO→Pと1つ進んでいる感じがしませんか? しませんか。そうですか……
それはさておき。
PTCGPの情報を見た時、わたしは小躍りしました。
わたしはPTCGLを遊んでいるのですが、PTCGLって日本語版は無いし遊ぶまでが面倒だし日本の環境から数ヵ月遅いしで、かゆいところに手が届かないなとずっと思っていました。
まぁそれでもオンラインでポケカができるなら……と思いつつ遊んでいましたが、日本語版のオンラインポケカが出るなら、こんなわずらわしいことはしなくてよくなるわけです。日本製TCGのデジタル版でデッキを組むのに、「シマボシの英語名ってなんだっけ……」とか考えないといけない悲しみを味わわなくて済む解放感、素直に嬉しかったです。(ちなみにシマボシを検索したいなら「flip 2」とかでテキストから検索した方が早いと思います)
そういうわけで喜んでいたのですが……
ただ、どうもルールが違うようです。
サイドカードがなく、「exポケモンは倒されると2ポイント取られる」みたいなことが書いていますし、「エネルギーゾーン」という謎のワードも出てきています。ミステリーゾーンかな?(※1) よく見れば、紙のカードと同じイラストを使っていながらタイプやワザが違ったりしていますし、ガワだけ同じでゲーム的には別物になってそうな感じです。
テキスト量が極限まで圧縮されたヤドン。キャラクター的にはある意味こっちの方が合ってるかもしれません。(開発中画像であって実物と異なる可能性はありますが……)
まぁ、ルールが違うと聞くと、ちょっとがっかりしてしまいますね。
なぜなら、ポケモンカードゲームは既に遊んでいて面白いと思っている、つまり自分に合うと分かっているわけで、PTCGPは新しいがゆえにまだ自分に合うか分からないわけですから。それに、日本製のオンラインポケカが遊びたいという願望は元よりありましたから、勝手な期待と言えばそうかもしれませんが、肩透かしというか……残念ですよね。
もちろん、PTCGPが本家ポケカと同等あるいは上回るくらい面白いという可能性もありますから、別に見切りをつけたわけではないのですけどね。まぁ、なんていうか、アラビアータがすごく食べたいと思ってたらマトンカレーをお出しされて、いやそれはそれで食べてみたら最高においしいのかもしれないけどわたしはアラビアータを食べたかったよ、みたいな……?
アラビアータであってほしかったというのが今の素直な気持ちではありますが、マトンカレーはマトンカレーでおいしくて口に合うかもしれないし、なんならアラビアータよりお気に入りになるかもしれないので、とりあえずPTCGPは遊んでみようと思っています。
あと、紙のポケカのルールとDCG専用ルールの2種類あって、それぞれカードが分かれている……という可能性もなくはないです。カードヒーローDSにスピードバトルがあったみたいな話ですね。(※2)
ただ、スピードバトルはあくまで元ルールのカードをそのまま使った特殊ルールの対戦であり、テキストが書き換わったりはしていないです。それによって導入になっていたところもありますし、カードごとに簡易ルールと公式ルールの2種類テキストがあるというのもややこしい話なので、まぁアプリ用新ルールだけの可能性が高そうかなと予想しています。
・ハーフデッキに近い?
3ポイント(サイド3枚相当)先取で勝ちっぽそうな見た目が、ちょっとハーフデッキっぽいと言われています。おそらくルールもそれに近い部分があるのではないか、とのことです。
ハーフデッキというのは昔のポケカに存在したルールで、デッキ枚数が30枚かつ同名2枚まで、サイド3枚で遊ぶ手早いポケカです。1試合10分もかからないことが多く、なるほどスマホ向けと言えるでしょう。公式大会でも予選をハーフデッキでやって、決勝トーナメントだけ60枚デッキでやる、ということがあったそうです。
話を戻しますと、ハーフデッキなのだとしたら、あれはあれで面白いので、ありだとは思います。スタンダードほど奥深くはありませんけどね。ベンチも5枠使わないデッキがほとんどで、PTCGPのベンチが3枠っぽいと言われているのともマッチしています。
HPのスケールも、ファイヤーexがHP140だったりして、現代ポケカのインフレに逆行しているふしがあります。現代のたねexポケモンはHP240とか普通にいますからね。一方、ex初登場のADVではHP90~100のたねexポケモンが多くて、PTCGPの水準はその間を取っている感じがあります。
そもそもサイドカードって必要?という議論もあるかと思いますが、今の紙のポケカのルールならあった方が面白いかなとわたしは思います。
一方で、「サイドカードはポケモンを倒された側が引いた方がよくない?」という意見には賛成です。ご褒美としての存在(英語ではPrize Cardですしね)、攻めが強いバランスにしたかった等の都合はあるようですが、まぁ対戦のバランスという意味では負けてる側の手札が増えた方が自然と劣勢側にチャンスが生まれるので、わたしとしてはその方が好みです。
もちろんそれだとナンジャモやカウンターキャッチャーが壊れちゃう!みたいな話はありますが、あれらのカードはサイドカードの仕様自体が「優勢のプレイヤーを更に有利にする」ものだからこそ作られたカードであって、サイドカードのルールが違えば作られていないカードではないでしょうか。
※1 ミステリーゾーン:手札の進化ポケモンを山札に戻すことで基本エネルギーをサーチできる、一風変わったスタジアム。ポケモンカードeに収録されています。
※2 スピードバトル:カードヒーローというカードゲームのカードを流用し、より短期決戦のスピードバトルという特殊ルールでの対戦ができる仕様がカードヒーローDSにありました。というか、カードヒーローDSはまずスピードバトルから始まって、途中からシニアルールやプロルールといった本来のルールをプレイすることになっていました。
※本記事の画像はPokémon Trading Card Game Pocketの紹介映像からの引用です。
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