ミミッキュ(しんぴのまもり)対策の虎の巻【ポケモンカード】

 2024年現在、ポケモンカードにおいて、とても厄介な特性を持ったポケモンがいます。
 それがミミッキュ(しんぴのまもり)です。


 ex/Vポケモンからワザのダメージを受けない「しんぴのまもり」という無効化特性によって、ex/Vデッキに対して強い性質を持ちます。
 1~2ターンの足止めをされてしまったり、構築や展開によっては詰まされてしまう可能性があります。
 この記事では、そんなミミッキュの現環境における対策を考えてみたいと思います。よろしくお願いします。

【目次】
ミュウex
キャンセルコロン
タイプ別サブアタッカー
まとめ
オマケ:しんぴのまもりが無くならない理由


・ミュウex

 便利なミミッキュ対策要員です。
 無色3個で使えるワザ「ゲノムハック」により、相手のバトルポケモンのワザをコピーして使うことができます。
 ミミッキュはワザ「ゴーストアイ」により、相手のバトルポケモンにダメカンを7個乗せられます。
 一方で、ミミッキュの特性「しんぴのまもり」はex/Vポケモンからのワザのダメージは無効化できても、ワザの効果は防げません。そのため、ミュウexがゲノムハックでゴーストアイをコピーした場合、exポケモンの使うワザではありますが「ダメカンを7個乗せる効果」は防げず、HP70のミミッキュは一発で倒れてしまいます。

 要は、「ミミッキュはミミッキュ自身のワザで滅ぶ」ということですね。
 これ、おそらく意図して作られており、コントロールデッキでミミッキュ同様によく採用されるカビゴンについても、HP150かつワザのダメージも150なので、ゲノムハックで倒すことができます。
 ミミッキュと同じ性質の特性を持つポケモンにギルガルド(しんぴのたて)がいますが、こちらはHP150でワザのダメージは120となっており、一発では倒せませんが、ワザが「相手のバトルポケモンにかかっている効果を計算しない」という無効化特性無視の性質があるために、ダメージを通すことはできるようになっています。

 ミュウexがミミッキュ対策要員として優れているところは、にげる0かつ特性「リスタート」で手札が3枚になるまで山札を引けるため、別に相手がミミッキュを採用していなくてもデッキの潤滑油として十分有用であるということです。
 また、ミュウexはミミッキュ以外にも刺さることがあります。かがやくゲッコウガのワザをコピーして90ダメージをばら撒いたり、ゲッコウガexを「しのびのやいば」コピーで一撃で倒せつつ自身はゲッコウガexの攻撃を耐えたり……といった具合です。

 エネルギーを3個付けないとワザが使えないため、エネルギー加速が苦手なデッキにはやや不向きかもしれませんが、汎用性高めのミミッキュ対策である点は間違いないでしょう。
 なお、ミミッキュ側からすると「ワザの効果を防げない」という隙を補うため、ミストエネルギーを採用するケースがありますが、ミュウexはミストエネルギーを付けられてしまうとミミッキュに対して有効打がなくなってしまう点には要注意です。
 いちおう改造ハンマーなどで対策はできますが、どうせ対策グッズを使うならもっとミミッキュ向きのものがあります。


・キャンセルコロン

 (特性が)強いと不平を言うならば、すすんで特性を消しましょう。
 キャンセルコロンは、ミミッキュの強さの根源である「しんぴのまもり」を消し去ってしまうことで、ミミッキュをただのHP70へと変えてしまいます。そうしてしまえば、倒すことは極めて容易です。

 キャンセルコロンの利点は、ミミッキュがなにか持っていようと関係ない、ということです。
 ミュウexでゴーストアイをコピーして倒す!というのはたしかに有用なのですが、ミミッキュ側が勇気のおまもりヒーローマントでHPを上げていた場合、ゴーストアイを耐えられてしまいます。
 また、ミミッキュにミストエネルギーがついていた場合、ワザの効果を受けなくなるためにゴーストアイがそもそも通らなくなってしまいます。

 しかし、キャンセルコロンで特性を消してしまえば、HPが多少増えていたところでexポケモンのパワフルなワザでフルスイングすれば簡単に倒してしまえるでしょう。ヒーローマントを付けていても所詮HP170、イキリンコexネオラントVと大差なく、ひとえに風の前の塵に同じ。たやすく倒せることでしょう。

 ただ、キャンセルコロンにも難点があり、それは使い切りということです。
 キャンセルコロンは特性を消すグッズですが、「自分の番の終わりまで、相手のバトルポケモンの特性を消す」という局所的な効果であり、防御特性を貫いたりロック特性を解除したり等、用途が限定的なので、基本的に何枚も投入するカードではありません。
 参考までに、2024/9/7-8のシティリーグでキャンセルコロンを搭載してTOP16に入ったプレイヤーは106人でしたが、そのうちキャンセルコロンを2枚以上採用していたのはわずか10人でした。(10人とも2枚採用でした)

 相手のデッキに1匹だけいる時間稼ぎ要員のミミッキュを倒す、というならキャンセルコロン1枚でも足りるかもしれません。
 しかし、ミミッキュで詰ませるような戦い方を考えているデッキでは、ミミッキュを2枚以上採用しているケースがありますし、あるいはそうでないデッキでも詰ませる展開を狙ってトラッシュからの回収により2回以上出してくるケースもあります。
 そうなるとキャンセルコロンでは足りなくなる可能性があります。

 ミュウexなどポケモンによる対策であれば、そのポケモンが生き残っている限り対策が奏功し続けるため、ミミッキュを使う側からすると対策となるポケモンを倒したりバトル場から遠ざけたりする必要が生じます。
 しかし、キャンセルコロンは使い切りですし、グッズをトラッシュから回収する手段というのは普通のデッキにはほとんど搭載されていないため、ミミッキュを使う側からしても「1枚凌いだらあとは大丈夫」と思われてしまう可能性が高く、その目算は多くの場合当たっています。


・タイプ別サブアタッカー採用
 ミュウexはミストエネルギーで封じられ、キャンセルコロンは使い切りで複数のミミッキュに対応困難。
 となれば、ミミッキュを倒せる非ルールのポケモンを採用する、というのが1つ有効な手です。

 ただ、これについてはデッキによってタイプが違うので、採用できるポケモンが大きく異なります。
 ですので、ここではいくつか有用なミミッキュ対策ポケモンの例を挙げて説明してみたいと思います。さすがに全部挙げるときりがないですからね……
 それでは、いきます。


 オーガポン いしずえのめんexは、無効化特性を貫く140ダメージが放てます。
 ダブルターボエネルギーを付けても120ダメージであり、勇気のおまもりを持ったミミッキュを一撃で倒せます。ただし、ワザの使用に闘エネルギーが必要なので、基本闘エネルギーか、闘エネルギーを含む多色のエネルギーを採用するデッキでなければ使えません。

 オーガポン いしずえのめんexはミミッキュ対策となる性質を持ちながら、自身もまた特性を持つポケモンからワザのダメージを受けないため、特性持ちポケモンばかりのデッキを詰ませられる可能性がある、という点で優秀なポケモンです。闘エネルギーを採用するタケルライコexのデッキ等で採用を見ますね。
 ちなみに、闘エネルギー採用デッキだと1エネ90ダメージを出せるスナノケガワもありですね。




 かがやくゲッコウガはげっこうしゅりけんの90ダメージ×2によって、ミミッキュを2匹同時に撃ち抜けます。
 水エネルギーが2枚必要なため、多色のエネルギーを採用してもワザを使うことが困難で、基本水エネルギーを採用したデッキでの使用が原則です。


 ファイヤー(れっかのつばさ)は、自身にダメカンが乗っている時に限り、1エネ90ダメージを放てます。
 炎タイプのデッキであればマグマの滝壺を採用することで容易にダメカンを乗せることができます。
 スナノケガワ等もそうですが、1エネで70ダメージ以上出せる非ルールのたねポケモンは強力で、特にexやVポケモンを主力とするデッキの場合、普通に戦うとexやVを3匹倒されて2-2-2でサイドを取られ負けてしまうところ、間に非ルールのポケモンを挟むことで相手の勝利を1ターン遅延させることができます。

 そして、70ダメージというのはミミッキュを倒すのに有効なダメージラインでありつつ、進化前のたねポケモンを倒せるラインでもあり、また相手の大型ポケモンを削ってから味方の主力ポケモンでトドメを刺す動きも可能です。
 ……まぁ、炎タイプの非ex/V枠にはかがやくリザードンがいるので、ファイヤーはあまりメジャーではないですが、過去のシティリーグでもちょこちょこ採用例がありますから、有効な選択肢ではあるはずです。
 かがやくリザードンと比べると、相手がサイドを引いていない序盤の展開や、あるいはサイドを引いてこないコントロールデッキが相手であってもダメージを出しやすいのが利点です。


 ボルトロスは、雷2個で140もの大ダメージを放てます。
 このダメージは勇気のおまもりを付けたミミッキュを一撃で倒せる数値であり、またトドロクツキのような高耐久の非ルールたねポケモンも大体は倒せる数値になっています。
 反動で自身もHP20まで削られてしまうデメリットはありますが、2エネ140の非ルールサブアタッカーという使い勝手のよさから採用例が複数あり、シティリーグ優勝のミライドンデッキにも採用されていたことがあります。


 モルペコは、悪2個で70ダメージを出せるサブアタッカーです。
 初期のトドロクツキexデッキで採用されることが多かったこのカードですが、ミミッキュ対策という観点でも有用です。ダメージは最低限という感じですが、ダメージを与えた後ベンチポケモンにエネルギーを付け替えたうえで、特性によりにげる0になるため、デッキの潤滑油として取り回しのいいポケモンです。
 足止め用のミミッキュを倒しつつメインアタッカーにエネルギーを付け替えて準備万端、となるのがいいところですね。


 ハバタクカミは無色3個で90ダメージを出せるため、タイプを問わず採用できるミミッキュ対策です。
 相手の特性を封じられる特性「あんやのはばたき」も強力で、エネルギー加速の得意なデッキであればタイプを問わず採用できる余地があります。
 いちおうミミッキュの「しんぴのまもり」も消えるんですが、ハバタクカミに対して「しんぴのまもり」は効果を発揮しないので、消えてもあまり意味のないところではあります。


 ゲンガー(ならくのうらもん)は、超エネ1個で相手のベンチポケモンの数×2個のダメカンを乗せるので、相手のベンチが4匹以上展開されていればミミッキュを一撃です。
 ただ、序盤の時間稼ぎやコントロール相手の場合などベンチが4匹いないことも十分ありえるのと、ミストエネルギーのついたミミッキュには対応できない、進化ポケモンなのでサーチがやや面倒、トラッシュを経由する必要がある等のデメリットもあります。

 とはいえ、ハバタクカミと違って1エネで動けるのが心強く、超デッキかつエネ加速が薄いならあるいは……といった感じですね。


 スピンロトムは無色1個で70ダメージを出せます。スタジアムが場に出ている必要はありますが、エネルギー加速のないデッキでもタイプを問わずミミッキュ対策ができるという利点がありますね。
 HP70で、なかよしポフィンでサーチ可能というのも優秀なところです。


 ヨノワールマシマシラは、特性によってダメカンを乗せることが出来ます。
 これを利用して、ワザを使わなくてもミミッキュを倒せる可能性があります。特性によってバトル場のミミッキュを倒してベンチのポケモンを引きずり出し、そこにexポケモンの強力なワザを食らわせることもできるかもしれません。


 特殊な例ですが、レジドラゴVSTARギラティナVの「ひきさく」をコピーすることで防御無視の160ダメージを出せるため、ミミッキュ対策になります。勇気のおまもりを持たれていても一発ですね。
 ただし、ギラティナVはたねポケモンなので、初手に来るとたねポケモンとして場に出さざるをえないケースがあるため、採用が望ましいかは微妙なところです。過去のシティリーグでも採用例はありますが多くはなく、やはりギラティナVスタートでの事故が警戒されているのだと思います。キュレムはワザが強すぎてキュレムスタートのリスクもやむなし、という感じなのですけどね。

 いちおう、ギラティナVがいなくても、ミミッキュがワザを使わず盾になり続けるだけであればファントムダイブのダメカン6個乗せを延々繰り返すことで相手の場にダメージを蓄積することはできます。相手の場がミミッキュ1匹だけだとそれも通りませんが、その場合はキャンセルコロンで勝てます。
 あと、「ひきさく」はドラゴン定番の防御無視ワザではありますが、H環境ではギラティナVの他にコライドンしか使えず、ダメージが130とギラティナVに劣るので、採用するならギラティナVがいいと思います。


 他にも、exポケモンの進化前や分岐進化で70ダメージ出せる非ルールポケモンを採用する、というのも1つの手です。たとえば、リザードンexデッキのリザードをヒートタックルの個体にする、など。(フレアヴェールもゴーストアイ無効が対ミミッキュで強いですが)
 メインアタッカーの分岐進化や中間進化であれば、構築として安定感を損なわずに非ルールの進化ポケモンを採用でき、更に進化ポケモンであるがゆえにたねポケモンよりもパワーが高いです。


 まとめです。
・ミミッキュはex/Vポケモンからワザのダメージを受けない「しんぴのまもり」という強力無比な無効化特性を持っており、ex/Vポケモン主体のデッキでは対策に難渋しがち。本記事では、ミミッキュ対策について簡単にまとめてみた。
・まず、ミュウexはにげる0でドロー特性もありデッキの潤滑油になるうえ、更にゲノムハックでミミッキュを倒すこともできる。ただし、ミミッキュが勇気のおまもりを持つと一発で倒せず、ミストエネルギーを付けるとミュウexからは有効打がなくなってしまう。
キャンセルコロンはミミッキュの無効化特性を消し去るので、対策として有効。勇気のおまもりやヒーローマントを持っていても、exやVポケモンの高火力ならば問題なく倒せることが多い。ただし、キャンセルコロンはそう何枚も採用するものではなく使い切りなので、ミミッキュが複数出てくるとしんどい。
ex/Vでないポケモン、またはex/Vでも防御貫通系のワザを持つポケモンにより、ミミッキュを倒すことができる。また、進化exを採用している場合、中間進化や分岐進化でミミッキュ対策となる非ルールのポケモンを採用するのもいいかもしれない。

 ……といった感じです。

 なお、当たり前すぎて項目を設けませんでしたが、足止め要員で1匹だけ採用されるようなミミッキュの場合、ボスの指令などでどかしてベンチを狙っていれば勝てる場合があります。ボスの指令を厚めに採用するデッキであれば、そういう勝ち方もできるでしょう。

 わたしはどちらかというとミミッキュを使う方が好きなのですが、ex/Vポケモンが主力のデッキを使う時はそれはそれでミミッキュの厄介さに辟易しますから、使われる側の立場に立って、対策を色々と考えてみました。
 ex/Vデッキを使うあなたの、快適なポケカライフの一助となれば幸いです。

 以下は、「しんぴのまもり」という特性そのものに関する……考察?になります。
 本題とあまり関係がないため、あくまでオマケとしていますので、興味のない方はここで読了としていただいて差し支えないかと思います。

 それでは、また。




・オマケ:しんぴのまもりが無くならない理由
 この「しんぴのまもり」という厄介な無効化特性、「無くしてくれないかな」と思うかもしれませんが、おそらくそれは叶いません。
 なぜなら、ポケモンカードに「倒されるとサイドを2枚以上取られるルール持ちポケモン」という概念が生まれたのとほぼ同時期に「そういったルール持ちポケモンからのワザを無効化する特性」が生み出されたからです。

 時は2003年1月。
 旧裏から新裏への移行後、人気がどん底となっていたポケモンカードのeシリーズが終わり、ゲームの方でルビー・サファイアが発売された頃、ポケモンカードを大きく変えるシステムが編み出されました。
 それが、ポケモンex(エクストラ)です。
 「倒されるとサイドを2枚取られるけど、普通のポケモンより圧倒的に強い」という性質は、この時生み出されました。これにより、地味だったポケモンカードeから対戦の展開が一転、華やかになりました。


 しかし、そのわずか3ヵ月後。
 2003年4月に登場した拡張、ADV2「砂漠のきせき」で、ソーナンスのカードが登場しました。
 ソーナンスは「しんぴのまもり」という、ポケモンexからワザのダメージや効果を受けない強固な無効化特性を有していました。これが「しんぴのまもり」の元祖です。

 ADV2ではより強力な1進化2進化のポケモンexも登場し出すため、その対抗策として作られたと思われます。
 ソーナンスはその強さから様々なデッキで重用され、あらゆるexデッキはソーナンス対策を余儀なくされました。「自分もソーナンスを入れる」というのも対策の1つですし、進化exのデッキに非exの分岐進化先を入れておく、という手もありました。

 ex環境にソーナンスを絡めた駆け引きが面白かったためか、2004年1月発売のADV4「とかれた封印」でも、全く同じ特性「しんぴのまもり」を持つポケモン、キュウコンが登場しました。キュウコンは分岐進化先にキュウコンexがおり、exデッキでありながら分岐進化でex対策ができるという異色の性質を持っていました。
 そしてそれ以後も、「しんぴのまもり」という名前であったり、あるいは「バンデットガード」など別名であったりはしましたが、「倒されるとサイドを2枚以上取られる、ルール持ちのポケモン」からのワザを無効化する特性については、登場し続けました。

 ……なお、実を言うとソードシールドでこの特性は弱体化されています。
 サンムーン後期には「タッグチームGX」という、倒されるとサイドを3枚取られるたねポケモンが活躍していましたが、そんな環境でもフーパは大活躍でした。公式大会でも、フーパ対策のひかるルギアを入れていたものの対抗しきれず、フーパ多投に対して詰まされる展開が見られましたね。
 アローラベトベトンひかるルギアが対策になるとはいえ、フーパが少し強すぎると判断されたのか、ソードシールドでは弱体化が図られました。


 まず、ソードシールドで初登場した「しんぴのまもり」ポケモンは2進化でした。
 また、ジュナイパーの「みつりんめいさい」は「しんぴのまもり」と類似の特性でありながら、「ワザのダメージしか防げない」という性質がありました。これ以前の「しんぴのまもり」系カードは、基本的にワザの効果も防げるものでした。


 その後、チルタリス(きせきのまもり)という1進化のポケモンも出ましたが、たねポケモンの「しんぴのまもり」持ちが出たのはそこから1年以上が経ったFレギュで、ミルタンク(ミラクルボディ)がそうでした。

 おそらくはこれ、万全を期して少しずつ緩和していたのだと思います。
 「たねポケモンでルール持ちのワザを完全無効化するフーパは強すぎた。一度見直す必要があるから、ワザの効果を無効化できなくしたうえで、段階的に緩和してみよう」としたのでしょう。
 なので、Dで2進化のジュナイパー1進化のチルタリスを出し、しばらく様子を見て問題なかったのでFでたねのミルタンクを投入、もし強すぎたとしてもG以降はVポケモンに替わる新たなルール持ち(ex)が出るのでそこでリセットできる……と思いつつミルタンクも大丈夫だったので、Gでも同様にたねのミミッキュを登場させた(ただし環境のサイド2枚以上ポケモン全員に2年以上耐性を持ち続けるので、HP70かつワザをコピーされると一撃)……という流れだと思います。

 まぁ、ミミッキュもカビゴンLOやサーナイトデッキなどで適度に活躍している感じはありますが、本記事に記載した通り色々な対策もありますし、壊れているとは考えにくいですから、今後も類似のカードは刷られ続けるかと思います。
 ポケモンカードにおける、「倒されるとサイドを2枚以上取られるルール持ちポケモンの歴史」というのは、それらに対する無効化特性持ちポケモンの歴史でもあり、20年以上にわたって繰り広げられてきた、血で血を洗う闘争の系譜ということです。
 ポケモンカード自体が、「どれだけ強くても弱点があるので対策ができる」という性質のあるカードゲームですから(E以降のドラゴンタイプのような例外はありますが)exやVポケモンについても「どれだけ強くてもしんぴのまもりで対策ができる」という性質を同様に想定していると予想され、それが「しんぴのまもりが無くならない理由」である、とわたしは考えています。

 まぁ、かつてのしんぴのまもりはワザの効果も受けませんでしたから、今のしんぴのまもりは効果が通るだけ脆くなったとは思います。
 「みつりんめいさい」「きせきのまもり」「ミラクルボディ」と、ワザの効果を通してしまう特性群はいずれも「しんぴのまもり」という名前を使っていなかったので、今後ワザの効果も防げる「しんぴのまもり」が復活することもあるかな?と思っていましたが、ついにミミッキュがワザの効果を防ぐ性質を失ったままの特性で「しんぴのまもり」を獲得したため、今後も同系統の特性はワザの効果を原則通すようになっているのかな、と推測しています。

 それでは、また。

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