トラジコメーディアがおすすめな理由【鳴潮2.3】

 鳴潮、1周年記念のバージョン2.3もそろそろ終わりが近づいてきました。
 復刻ガチャもありましたが、わたしは限定キャラは大体引いてるので、どちらかというと限定星5武器を少し確保していました。
 確保した星5武器の中に「トラジコメーディア」があり、個人的に気に入っているので、本記事ではトラジコメーディアをおすすめしてみたいと思います。


トラジコメーディアって何?


 限定星5手甲の一種で、ロココのモチーフ武器です。
 名前の意味は、スペイン語で「悲喜劇」です。スペイン語を知らなくても、英語の「tragedy(悲劇)」と「comedy(喜劇)」が組み合わさった感じの響きですから、なんとなくそういうニュアンスだと思っていた方もおられるのではないでしょうか。左腕用と右腕用で見た目が違うのも、それぞれが悲劇と喜劇を示すから……ということだと思います。


 高い攻撃力を持ち、クリティカル24.3%の補正があり、更に武器効果で常に攻撃力12%アップがあります。
 そして、通常攻撃または変奏スキルの命中後3秒間、重撃ダメージ48%アップを獲得します。
 その性質上、重撃を主体とする共鳴者と相性がいいですね。
 この武器をモチーフとするロココは、回路ゲージを消費する空中攻撃が通常攻撃扱いの重撃ダメージのうえ、共鳴解放のダメージまでもが重撃ダメージ扱いという設定になっており、トラジコメーディアを強く使えます。なんだか意味不明な設定ですが、おそらくそうしないとロココにとって万端の枢機とトラジコメーディアの差が縮まりすぎるのではないでしょうか。
 明らかに共鳴解放によるダメージなのに重撃ダメージというのは直感的でないようにも感じますが、鳴潮には似たような設定がけっこうあるので、直感的な分かりやすさを代償にバランスを取っているのだと思います。


 トラジコメーディアがいくらロココにとって最適の武器といえど、そもそもロココは集敵を得意とするサブアタッカーであり、ロココの最大火力を追求することに大した意味はなくない?という疑問があるかと思います。
 サブアタッカーのロココの火力も、高いに越したことはありません。しかし編成火力を高めるのに重要なのはメインアタッカーの火力であり、サブアタッカーの火力を多少増やしたところで恩恵は少ないことが多いです。それはそうだと思います。
 「じゃあ、トラジコメーディアってホントに引く価値ある?」と思われるかもしれませんが、あると考えます。その理由が、次の項目です。




準最適と汎用性

 トラジコメーディアは、ザンニーにとっての準最適武器です。
 ザンニーのモチーフは「焔光の裁き」ですが、こちらの武器は「自身が直接与える【騒光効果】ダメージに、50%のダメージブーストを付与する。」という武器効果があり、ザンニーが使う分にはとても強いものの、それ以外の共鳴者にとってはほぼ死に効果であり、半ば専用武器の様相を呈しています。
 ザンニーは強力なアタッカーであり編成に占める火力が高く、恒常星5手甲ともあまり相性がよくないため、最適のモチーフ武器や準最適のトラジコメーディアを引く価値があるといえます。


 「でも、ザンニーを強く使いたいならモチーフを引けばいいよね?準最適といってもだいぶ劣るでしょ」と思われるかもしれませんが、個人的にはそうは考えません。理由は2点あります。

 第1に、ザンニーにとってトラジコメーディアはかなり強いです。
 トラジコメーディアは通常攻撃か変奏スキルを当てるたび3秒間重撃ダメージ48%アップの武器ですが、ザンニーの共鳴解放中の攻撃はほとんどが「重撃ダメージ扱いの通常攻撃」になるため、普通に攻撃しているだけでもほとんど常にトラジコメーディアの効果が働きます。
 トラジコメーディアは締めの一撃(「定時退社だ」)を強化しませんが、それでもザンニーの武器としてはかなり強力で、総合的なダメージ効率はモチーフ武器からわずか5.7%しか下がらないと分析されています。
 ちなみに万端の枢機は15%、恒常星5手甲は20%ほど落ちるので、ザンニーのモチーフ以外の武器としては圧倒的にトラジコメーディアが強いです。

 第2に、武器の汎用性が異なります。
 トラジコメーディアは重撃を大きく強化するため、重撃を使う手甲アタッカー全般で強く使える可能性があります。
 バージョン2.3現在ではそもそも手甲アタッカー自体が少ないので、ザンニーとロココで強い!としか言えませんが、今後も重撃を軸とする手甲アタッカーが登場すれば準最適になれるポテンシャルは大いにあるでしょう。ザンニーモチーフはよほどザンニーと似た性能の共鳴者が出ない限り、ほぼ専用武器のままだと思います。




欠点について

 魅力を伝えるならば欠点も書かなければフェアではないということで……
 トラジコメーディアはロココの最適ではあるもののロココの火力を伸ばす意義はメインアタッカーほどはなく、またザンニーにとってかなり強い準最適ではあるものの最適ではありません。
 優等生ではあるものの特化しておらず抜きん出た強みがない、といったところでしょうか。星5限定武器をいっぱい引く予定の方からすれば、ザンニーにはザンニーモチーフを持たせればいいだけですし、特にトラジコメーディアにこだわる理由はありません。

 また、汎用性に優れると書きましたが、汎用性だけで言えば相里要モチーフの万端の枢機も負けていません。
 万端の枢機は「共鳴解放発動後8秒間、共鳴解放ダメージ48%アップ」です。「命中後」ではなく「発動後」なので、単発の共鳴解放に対しても発動します。
 共鳴解放ダメージが存在しない共鳴者もいますから、重撃ダメージアップと共鳴解放ダメージアップのどちらが将来的に強いかは一概に言えませんが、発動条件の易しさから言っても万端の枢機はトラジコメーディアと同等かそれ以上の汎用性を有すると考えて差し支えないように思います。




まとめ

・トラジコメーディアはおすすめ。ザンニーにとってモチーフから少し劣るだけの準最適武器だし、ロココの最適武器でもある。

・トラジコメーディアは重撃が強い手甲アタッカーなら誰でもポテンシャルを引き出せるので、今後の新共鳴者にとってもある程度汎用的で強い武器になれる可能性がある。(将来性がある)

・ただトラジコメーディアは現環境の最上位アタッカーの最適武器ではないし、汎用性についても万端の枢機より明らかに優れるわけでもない。「ザンニーに強い武器を持たせたいけど、専用武器を引くのは気が進まない」という方に特におすすめできる。

 ……という感じです。
 まぁ、将来性といっても、今後武器がすごい勢いでインフレした場合は汎用性もイマイチになってしまいますから、あくまで予想ですけどね。
 あと、汎用性といっても、さすがに糸繰りの奇術ほどではありませんので、そこまでの汎用性を期待すると肩透かしになってしまうと思います。ただそれはトラジコメーディアが至らないというより、糸繰りの奇術の汎用性が異常なのですけれど……

 トラジコメーディア、いかがでしょうか。迷っている方は、引いてみてもよいのではと思います。
 まぁ、2.4以降も魅力的なキャラがいっぱい出ますから、温存してもいいかもしれませんけどね。わたしはフローヴァと千咲は絶対引こうと思っています。


 それでは、また。