ゼンレスゾーンゼロには、調律チューナーという稀少アイテムがあります。
「吟遊ニードル」でS級ドライバディスクを作る時、基礎ステータスを固定できます。
この調律チューナー、入手数が限られるので、後生大事に扱って「いざ」という時に使いたくなりますが、実際のところ早めに使った方がいいアイテムだと思いますので、その意見の根拠を書いてみたいと思います。
【目次】
・調律チューナーの稀少性について
・調律チューナーの恩恵は序盤が一番大きい
・調律チューナーは「所詮、基礎ステータスを指定するだけ」
・どんなドライバディスクを作るべき?
・ビリーを例に解説
・早めに調律チューナーを使うデメリット
・まとめ
・調律チューナーの稀少性について
調律チューナーは稀少なアイテムではあるものの、継続的に手に入ります。
インターノットレベル報酬や零号ホロウのライセンスレベルなどでもらえる分については、たしかに1回もらったらそれっきりです。
しかし、エリーファンドのレベル45報酬でも6週に1個もらえますし(課金不要の基本プランの方)、要警戒狩りや式輿防衛戦で溜まる調査スコア2000との引き換えにより月に1個もらえます。つまり少なくとも3ヵ月に5個、年20個のペースで手に入るものではありますね。
「少なすぎ!貴重品じゃん」と言われれば、まぁその通りです。
しかし、重要なのは貴重であることではなく、それを溜め込んでおくことに意味があるか?という点です。
その点で言うならば、溜め込むことに意味はあまりない、早く使うべきである、と思います。
・調律チューナーの恩恵は序盤が一番大きい
調律チューナーは、「任意の基礎ステータスを付与した任意のドライバディスクを作れる」という点で、非常にありがたいものなのは確かです。
ドライバディスクとは「音動機以外の装備品」であり、強いドライバディスクを装備することで戦闘中の攻撃力を大きく上げたり、強化特殊スキルの使える頻度を増やしたりすることができます。
この「理想のドライバディスク厳選」というのはゼンレスゾーンゼロのエンドコンテンツの一種です。
つまり、ストーリーを最新まで進めクエストをやり尽くしエージェントのレベルも上げ終えた、というプロキシさんが最後にやりこむことになるコンテンツの1つである、ということです。エージェントを少しでも強くするために、少しでも強いドライバディスクを手に入れる、ということですね。
これはHoyoverseの他のゲーム、原神や崩壊スターレイルでも同様です。原神なら聖遺物、崩壊スターレイルなら遺物を厳選してキャラを強くすることが重要です。
要するに、「そのうちエージェントや音動機の育成といった『やること』がなくなったら、最終的にドライバディスクは大量に手に入るようになる」ということです。逆に言うと、エージェント育成等にバッテリーを使わないといけない序盤はドライバディスクを集める暇がなく、相対的にドライバディスクの稀少性が高い、ということですね。
ドライバディスクはエージェントを強くして戦闘を楽にするのに有用なのに、定期掃討でドライバディスクを集める余裕があまりない……という時こそ、調律チューナーで強いドライバディスクを作ってしまうのが効率的なのです。
よく「ドライバディスク集めは、定期掃討でS級ドライバディスクが確定で2個手に入るようになるインターノットレベル45からがいいよ」と言われますが、効率面を考えるとそれが正しいです。
しかし、インターノットレベル35や40で零号ホロウや式輿防衛戦をやっていると火力不足を実感しやすいですし、厳選の効率は悪いにせよドライバディスクをある程度揃えておけると戦闘がかなり楽になります。
・調律チューナーは「所詮、基礎ステータスを指定するだけ」
調律チューナーはたしかに強いアイテムです。
しかし、使ったら理想のドライバディスクができるアイテムではありません。
あくまで「基礎ステータスを指定する」、それだけです。
ドライバディスクが揃っていない序盤のうちは、基礎ステータスがちゃんと揃っているドライバディスクすらなかなか手に入らず、貴重です。
なので、調律チューナーは序盤非常にありがたいのですが、エージェントをあらかた育成し終わってバッテリーのほぼすべてを定期掃討に費やすようになると、1日300のバッテリーを使って定期掃討5回、S級ドライバディスクにして10~15個が手に入ります。
週80個はS級ドライバディスクが手に入る計算になりますし、このうち不要なものは分解することでHi-Fi原盤になりS級ドライバディスクを作る材料になりますから、リサイクルする分も含めれば週100個前後かそれ以上のS級ドライバディスクが手に入る計算になります。
これだけドライバディスクが手に入るとなると、基礎ステータスが揃っている程度のものはそこまで労せず手に入ることが多いです。
しかし、最終的に欲しいのは「基礎ステータスが強いうえ、ランダムステータスもある程度理想的なもの」であって、そういう理想的なドライバディスクを求めて厳選を続けることになるわけです。ランダムステータスはランダムに付与され、ランダムに成長するので、そこでもまた厳選が必要です。
つまり、エンドコンテンツとしてドライバディスク厳選をする段階になると、基礎ステータスが揃っている程度のドライバディスクはそんな欲しいわけでもない、ということです。
もちろん、基礎ステータスが揃っている前提でランダムステータスが理想的などうかの運要素になりますから、実際理想的かはともかく、基礎ステータスの揃ったドライバディスクが手に入れられるというのはありがたいことです。
しかし、ドライバディスク厳選のしづらい序盤こそ基礎ステータスが揃っているだけでもかなりありがたいということを考えるなら、調律チューナーは序盤に使ってこそ大きな価値を持つ、といえる部分があるかと思います。
なお、調律チューナーで強いドライバディスクを作って式輿防衛戦をクリアしやすくすることで、調査スコアと引き換えに月1個の調律チューナーを入手しやすくできる、つまり調律チューナーを使ってもそれにより新たに調律チューナーを手に入れれば損にならない……という考え方もできるかもしれませんね。
また、「自分は別に戦闘そんなやりこむ気ないし、ストーリーを楽しくやりつつ式輿防衛戦みたいな難しい戦闘はやれる範囲で簡単にやるくらいでいいかな」という方もおられるかと思います。
調律チューナーは、そういう方もぜひ使う価値のあるものです。
要するに、「最強のドライバディスクを作るために必要な最重要素材!」ではなくて「少なくともそこそこの強さのドライバディスクが作れる素材」なので、「そこそこの強さが確保できたらそれでいいよ」というプロキシさんのニーズにこそ最大限に応えている品かと思いますね。
・どんなドライバディスクを作るべき?
では、具体的にどんなドライバディスクを作るのがいいでしょうか。
まず前提として、調律チューナーでは任意の種類のドライバディスクの、[4][5][6]のいずれかについて、Hi-Fi原盤6個と一緒に使うことで、基礎ステータスを指定したドライバディスクが作れます。
[1][2][3]は作れません。そもそも基礎ステータスがHP、攻撃力、防御力それぞれの実数値で固定だからですね。
では、[4][5][6]のどれを、どの基礎ステータスで作るべきでしょうか。
まずおすすめなのは、「メインパーティのメインアタッカーに持たせるドライバディスク」です。
戦闘にかかる時間、敵に与えるダメージを考えると、メインアタッカーの与えるダメージを増やすことが最も重要です。なので、迷ったらとりあえず強攻エージェントや異常エージェントのドライバディスクを作りに行っていいと思います。
次に部位ですが、強攻エージェントなら[4]か[5]がおすすめです。
強攻エージェントのドライバディスクについて、[4]で会心率/会心ダメージ、[5]で自身の属性ダメージボーナスか貫通率か攻撃力%、[6]で攻撃力%かエネルギー自動回復……あたりが鉄板かと思います。
[4]は強攻だと会心率、会心ダメージのどちらかを使う場合が多いです。会心系ステータスは音動機とドライバディスク以外で稼ぎにくいこと、入手性に優れる強攻用の音動機「スターライトエンジン」が攻撃力補正に偏っていることから、強攻用のドライバディスク[4]で会心系ステータスに補正をかける価値は大きいです。
なお、ゼンレスゾーンゼロは会心率:会心ダメージが1:2になるのが理想的なので、コアスキルや音動機による補正との兼ね合いでどちらがいいかが変わります。最終的にそのエージェントに合っているものを作るのがいいでしょうね。(※1)
[5]は項目が多すぎるため1つ1つの出る確率が低く、特に属性ダメージボーナスや貫通率については出にくいですから、そのあたりを調律チューナーで作っておくというのはありです。
特に「獣牙のヘヴィメタル[5]の物理属性ダメージボーナス」のような、ドライバディスクのセット効果で恩恵を得られる属性に対するダメージボーナスを基礎ステータスとして備えたドライバディスクは、稀少性において最高級になるため、その後厳選をしたとしても被ってくる可能性が低く、相対的に調律チューナーで作る価値が高いドライバディスクといえます。もちろん、その基礎ステータスが理想的な前提で、ですけどね。
貫通率もボスや格上の敵と戦う際に強いため、式輿防衛戦への意欲が高いプロキシさんならぜひ作っていいと思います。
[6]は強攻だと攻撃力%で問題なく、攻撃力%は出る確率が高めなので、調律チューナーを使うのはややもったいなく感じます。エネルギー自動回復は出にくい部類のようなので使う価値はあり、強化特殊スキルの回転率が特に重要な強攻エージェントであれば調律チューナーの使用も選択肢になると思います。
なお、異常エージェントであれば[4]で異常マスタリー、[6]で異常掌握があるとそれぞれ強いので、この2つが優先されるかと思います。
・どんなドライバディスクを作るべき?(ビリーを例に解説)
では、具体例を挙げてみます。
配布強攻エージェントの「ビリー」をメインアタッカーとして運用しているプロキシさんを想定してみます。
ビリーのドライバディスクであれば、「獣牙のヘヴィメタル[4]の会心率or会心ダメージ」がおすすめです。
まず、獣牙のヘヴィメタルは2セット効果、4セット効果でダメージボーナスを合計45%持っており、ビリー自身もしゃがみうちで最大50%のダメージボーナス、追加能力で最大100%、完凸効果で最大30%、モチーフ音動機の「なんちゃってスターライトエンジン」で最大57.5%……と、ビリーはダメージボーナスに関しては自前で300%近く持っているため、[5]の物理属性ダメージボーナスはさほど強くありません。
ドライバディスクで物理属性ダメージボーナス+30%する場合、100→130%なら3割増しですが、382.5→412.5%だと1割も増えないからです。既にたくさん持っているステータスを更に上げるのは効率が悪く、あまり持っていないステータスを上げた方がエージェントは強くなりやすいです。
ビリーはダメージボーナスを大量に持っている一方、攻撃力や会心ステータスをあまり持っていません。
会心率は初期値5%とコアスキル14.4%、会心ダメージについては初期値50%以外に特段の補正がありません。4凸していると強化特殊スキルだけは会心率+32%稼げますが……
そのため、ドライバディスク[4]の基礎ステータスを会心系ステータスにしておくと、ビリーの与えるダメージを効率的に増やし、ビリーをより強くすることができます。
攻撃力もあまり無いんですが、音動機の「なんちゃってスターライトエンジン」でそこそこ稼げたり、[6]を攻撃力%にして稼ぐのも手だったりするので、会心ダメージほど枯渇しているわけではありません。モチーフ音動機を使うなら、単独で会心系ステータスを稼ぐ方法はドライバディスクくらいしかないので、調律チューナーを使う価値はあると思います。
なお、「獣牙のヘヴィメタル[5]の貫通率」か「パファー・エレクトロ[5]の貫通率」もおすすめです。
貫通率は盛る手段が非常に限られており、また他のステータスと違って多めに盛っても弱くならないので、今後を考えても腐る可能性が低いからです。(※2)
ただし、貫通率はレベルの高い敵や防御力の高いボス相手でないとさほど強くないため、式輿防衛戦などでガンガン格上に挑戦したい!というプロキシさんにはおすすめですが、ストーリーを快適に進めたいとか、やりこみコンテンツも難しそうなものは見送るつもりとかだと、さほど活躍しないかもしれません。
ただ、対ボスという観点でいえば貫通率が腐ることは少ないですから、[5]の貫通率自体はエージェントを問わず有用といえます。
貫通率を高めたい場合、2セット効果に貫通率補正のあるパファー・エレクトロが役割として一貫しており強いため、「パファー・エレクトロ[5]の基礎ステータスに貫通率を付ける」というのは調律チューナーの使い道としておすすめです。
なお、実際わたしは初めての調律チューナーで、パファー・エレクトロの[5]に貫通率を付けたものを作りました。ランダムステータスがもう少し会心ステータスに寄った伸び方だと嬉しかったですが……まぁ悪くはないでしょう。
また、汎用性という面でいうなら、「スイング・ジャズ[6]にエネルギー自動回復を付けたもの」なんかも支援エージェントで使いやすそうな気がして悪くないかな、とも思います。
・早めに調律チューナーを使うデメリット
調律チューナーは序盤に強い、じゃあ手に入ったら片っ端から使うべき?
……というと、諸説あります。別にそうしてもいいと思いますが、早く使いつくした場合のデメリットがないと言ってしまうと嘘になるので、そこも少しご説明します。
ドライバディスクは現状、12種類あります。
しかし、今後種類が増えていく可能性が大いにあるものでもあります。原神の聖遺物も数ヵ月おきに少しずつ種類が増えています。
ということは、いま「獣牙のヘヴィメタル」4セットが最適なエージェントも、1年後には別の種類のドライバディスクが最適になっている可能性があります。
新しい種類のドライバディスクが登場して、そちらが最適となり厳選をやり直す必要が生じてきた時、調律チューナーを使って基礎ステータスを合わせにいける、つまりランダムステータス厳選の試行回数が稼げるというのはメリットです。早めに理想のドライバディスクが手に入りやすい、ということです。
あとは、確率的な偏りの補正に使える、というのもあります。
たとえば、「どうしても混沌のヘヴィメタルのエーテル属性ダメージボーナスが手に入らない」みたいなケースですね。[5]を引く確率が6分の1、基礎ステータスにエーテル属性ダメージボーナスがつく確率が仮に6%だとしたら、合わせて100分の1、つまり1%になります。
バッテリーをすべて混沌のヘヴィメタル厳選に使い、分解で得たHi-Fi原盤をすべて混沌のヘヴィメタル[5]の作成に費やしたとしても、期待値的に週に1個手に入るどうかというレベルです。であれば、下振れると月に1個手に入らないという可能性もあり、そういう「沼った」ケースで確保するために調律チューナーが使える、という観点もあります。
ですので、調律チューナーを「手に入ったら片っ端から使おう」とは思いません。
ただ、ドライバディスク厳選に割く余力の少ない序盤こそ強く使えるのは確かですから、序盤にとりあえず1個2個使ってパーティを強化しておくのは賢明な選択だと、そう考えています。
まとめです。
・調律チューナーは、吟遊ニードルの高級調律(S級ドライバディスク作成)の際、[4][5][6]の基礎ステータスを指定できるアイテム。手に入る数は少なく、貴重品なので後生大事に温存したくなりがちだけど、実は序盤に使ってこそ恩恵の大きいアイテムである。
・序盤はバッテリーをエージェントの育成素材や音動機の強化素材を集めるのに費やしがちで、ドライバディスクを厳選している余裕がないことが多いが、零号ホロウや式輿防衛戦が解禁されてくるとドライバディスク厳選なしでは敵が硬く感じるきらいがあり、基礎ステータスだけでも合わせたドライバディスクが欲しくなりがち。
・そこで、バッテリーを消費せずともS級ドライバディスクを作れる「高級調律」を行い、調律チューナーで基礎ステータスを合わせに行くことで効率的にある程度強いドライバディスクが確保できる。
・固定すべき基礎ステータスや作るべきドライバディスクの種類はエージェントにより異なるが、[4]の会心系ステータス、[5]の貫通率やドライバディスクの種類と合った属性のダメージボーナス、[6]のエネルギー自動回復あたりは用途が多いため腐りにくく、安定感のある選択肢となる。
……という感じでしょうか。
まぁ要するに「定期掃討してる余裕がない時に使うのが一番強いから、後生大事に抱え込まずに使ってみて」というところですね。ただ温存する意味ももちろんあるので、使い切るのが正しいとは思いませんが、一番強く使える時期に使わないのももったいないかな?と思い、わたしも実際使って恩恵を感じたので、記事を書いてみました。
それでは、また。
※1……会心率×2+会心ダメージが一定の場合に限ります。ただ、ドライバディスクの基礎ステータスやランダムステータスについては、同レベルや同回数である前提なら、会心率は常に会心ダメージの半分の数値になります。例を上げるなら、S級ドライバディスクのランダムステータスの会心率+1は4.8%の補正、会心ダメージ+1は9.6%の補正となります。
※2……さすがに100%を超えるとおそらく盛る意味がなくなるかとは思いますが、ポンポン100%超えができると敵の防御力があまり意味のないステータスになってしまい、調整の方向性として面白くないため、個人的にはそうなる可能性は低いと考えています。あと、ニコが持っているような防御力デバフとの組み合わせだと貫通率は弱いので、そういう意味では腐ることはあります。
※本記事の画像はHoYoverseのゲーム、ゼンレスゾーンゼロからの引用です。
コメント
とても参考になりました。ありがとうございます。
参考になったなら幸いです!
今後もゼンゼロの記事を書いていきますので、よろしくお願いします。