猛暑の夏なので、ちょっとガチャ絡みの怪談?をしたいと思います。
ゼンレスゾーンゼロはHoyoverseのゲームですが、同じHoyoverseのゲームに「原神」があります。
わたしはかつて、この原神を遊んでいました。
原神には当初、5人の恒常星5キャラクターがいました。
星5というのはゼンゼロでいうSレアです。会社が同じだけあって、ゼンゼロと原神はガチャシステムなども似通っており、恒常ガチャの星5は恒常星5武器(Sレア音動機)を含めたランダムな候補から排出され、限定キャラガチャの星5すり抜けで恒常星5キャラが引けました。
ですから、恒常星5キャラは5人いるとはいえ、限定キャラガチャを引いていればいずれは引けるはずでした。
その後、原神の恒常キャラは1人ずつ増え、2024年8月現在7人になりました。
わたしはたしか、恒常キャラが6人の時に原神を始めたはずです。つまり、ゼンゼロと同じ人数の時ですね。
そこから1年以上遊んで、わたしは限定キャラガチャをいっぱい回しました。ゼンゼロでは限定Sレアキャラの凸は基本やらず、限定音動機ガチャにも手をつけていないわたしですが、原神を遊んでいた頃は限定星5キャラを凸したり、限定武器ガチャを回して星5武器を取りに行ったりしていました。
わたしには1人、欲しい恒常キャラがいました。
それは、風属性の片手剣使いで、回復を得意とする恒常星5キャラ「ジン」です。
ジン団長(代理団長)と呼ばれ慕われる彼女は、キャラクターとして好きというところもありましたし、恒常星5キャラの中では比較的強い性能をしており、サンファイアといった特殊な編成に入ったり、水刃夜影といった原神3周年以上経ってから作られたガチ編成にすら居場所があったりしました。
元々ジン団長が欲しいと思っていたわたしでしたが、水刃夜影が有名になってからなおさら欲しくなりました。
しかし。
わたしが原神を1年以上プレイし、限定キャラガチャを凸目的も兼ねてブン回し、とある恒常星5キャラを5凸してなお、ジン団長がわたしのもとを訪うことはありませんでした。
既に、恒常星5キャラは7人中6人が揃っていました。完凸間際の5凸ディルックに、刻晴も3凸はしていたはずです。恒常星5キャラを何回引いたか、正確な数は覚えていませんが、15回以上は引いていたはずです。恒常星5キャラの人数の2~3倍というところですね。
けれど、それでもジン団長は1人も来なかったのです。
たしかに、恒常星5キャラや恒常Sレアエージェントがすり抜ける確率は50%です。
……いえ、厳密にはすり抜け後は限定Sレアエージェントが確定になりますから、限定エージェントガチャを引き続けると、期待値的には3回に1回、33%の確率で恒常Sレアエージェントがすり抜けます。
だから、引けてない恒常Sレアエージェントもそのうち引ける。そう思っている方もおられるでしょう。
それはある意味正しいのですが、ある意味間違っています。
なぜなら、すり抜ける確率は33%でも、そこから6人の恒常Sレアエージェントが抽選されるからです。
すなわち、限定エージェントガチャでSレアを引いた時、特定の恒常Sレアエージェントが手に入る確率は平均5.5%です。(すり抜けうるケースのみだと8.3%)
「恒常Sレアエージェントを全員揃えたいのに、どうしても最後の一人が引けない!」という時、あなたは5.5%の確率に期待を寄せ続けないといけません。そんな絶望があるでしょうか。
ちなみに「どうしても恒常Sレアエージェントが欲しいなら、恒常ガチャを引けばいいんじゃない?」と思われるかもしれませんが、それはあまり賢明とはいえません。
目当てのエージェントが引けなかった場合、限定エージェントガチャなら高確率で最新の高性能な限定エージェントが手に入りますが、恒常ガチャだとあまり性能が高いとはいえない恒常Sレアを引くことになるので、戦力の増強に繋がりにくいです。
もちろん、単にエージェントを集めるという観点からも、既に持っているエージェントを引く可能性が高いです。
また、そもそも恒常ガチャはSレア武器も含まれるため、Sレアで目当てのエージェントを引ける確率は12分の1、8.3%です。
5.5%と比べて1.5倍になっただけですし、上記の通り望みのエージェントを引けなかった時に手に入るSレアが渋いですから、ポリクロームを費やして恒常ガチャを回しまくるのが効率的とはいいがたいです。
ところで、ゼンゼロには「エージェント指名」というシステムがあります。
恒常ガチャを合計300回引いたなら、恒常Sレアエージェントから1人を選んで手に入れることができる、というものです。
わたしが何を言いたいのか、もうお分かりでしょう。
恒常Sレアエージェントを全員集めたいのであれば、恒常ガチャ300連でもらえる「エージェント指名」は、軽々しく使わない方がいいです。
「最後の1人」が残った時、そこから何年も引けない苦しみにさいなまれる可能性があります。
「いや、別に恒常Sレアエージェントを全員集める気はないけど?」という方は、さっさと指名して構いません。なんなら性能重視の方は、凸を進めるためにエージェント指名をする可能性すらあるでしょう。それでもいいと思います。
難関コンテンツのクリアを考えるなら、エージェントの頭数が揃っているのに越したことはありません。まして、強力な限定エージェントの数が少なくインフレも少ない以上、サービス開始間もない時期の恒常Sレアエージェントは相対的にかなり強いといえます。攻略面だけで言うなら早く引いた方がいいくらいでしょう。
ただ、「なるべくなら全員集めたいな」と思っておられるプロキシさんは、一度立ち止まって考えた方がいいかもしれません。「最後の1人」というのはドツボに嵌まると何年も引けない可能性があります。特に無課金、微課金だとなおさらです。
「最後の1人」をエージェント指名で満たすことを想定する場合、6人中5人を引けばコンプリートになるわけですから、気持ち的にはだいぶ楽です。
先ほど、限定エージェントガチャのSレア枠で「最後の1人」を引く確率は5.5%と書きましたが、「最後の2人」なら倍の11%になります。リナさんとライカンのどちらかが来ていないというだけなら、9回に1回はどちらかが引けます。これがリナさん一点狙いだと18回に1回になります。
ですから、「リナさんとライカンだけが恒常Sレアで引けてない!」という方は、すぐにエージェント指名でどちらかを引くのではなく、未加工マスターテープ(配布)での恒常ガチャや限定エージェントガチャのすり抜けからどちらかを引くのを待ち、その後引かなかった方をエージェント指名で引き換える……というのが、コンプリートという視点であれば最善だと思います。
後日談について。
その後、わたしは原神で無事にジン団長を引けました。
ジン団長を引いた直後にディルックを引き、完凸と相成りました。
同じ恒常キャラにも関わらず、あるキャラは1人目をようやく引き、同時期に他のあるキャラは7人目を引いたのです。確率の偏りとはかくも無情なもの。ディルックの旦那は別に嫌いじゃなかったですが(どちらかというと好き)、このエピソードのせいでなんとなく複雑な感情が渦巻いています。
ただ、わたしは前述の通り、原神は課金もそこそこしてけっこうガチャを回しました。
そんなわたしでこそ1年と少しでジン団長を引けましたが、無課金微課金の方なら2~3年、あるいはそれ以上かかってもおかしくはないと思います。
それに耐えられるのであれば、構わないでしょう。わたしはジン団長が使えなくて辛かったので、ゼンゼロのエージェント指名は温存すると決めました。n周年とかで恒常Sレアエージェントが配布される可能性もありますが、いいんです。下手をすると何年も揃えられない方が辛いですから。
とはいえ、強さだけを見るなら、おそらく恒常Sレアエージェントが必須の環境というのはあまりなさそうに思います。
運営からしても、恒常Sレアエージェントがガチ編成に入っていたとして、少なくないプレイヤーがすり抜けで既に持っており、それを流用できてしまうので儲けになりにくいでしょうし、持っていない人も確率が低すぎて普通引こうとは思わないですから、ガチャを回す人が少なそうです。
まぁ、「この手持ちの恒常キャラでガチ編成が組めるなら、その編成に入ってる限定星5キャラを引いちゃおう」という動機付けでガチャが回ることは考えられますが、別にそれはSレアでなくていいですしね。バージョン1.0で「配布のアンビーニコでほぼ理想編成になるから朱鳶を引いた」という方もおられるのではないでしょうか。
まとめです。
・ゼンゼロは恒常ガチャを合計300回引くと、恒常Sレアエージェントから1人を選んで手に入れられる「エージェント指名」のシステムがあるけど、使えるようになってもすぐ使わず、一度考えてみてほしい。
・なぜなら、恒常Sレアエージェントの最後の1人を引ける確率はかなり低く、全員揃えようと思っていても、下手をすると何年も引けない可能性があるから。
・恒常Sレアエージェントをいずれ全員揃えたいと思っているのなら、恒常Sレアを1人残して揃えるまでエージェント指名を温存しておき、最後の1人を手に入れるために使うのが英断かもしれない。
・ただ、別にコンプリートに興味がないとか、当座の戦力を確保したいとかであれば、すぐにエージェント指名をして構わない。限定エージェントが少ない初期であればあるほど、相対的に恒常Sレアエージェントは強いので、むしろ早い方がいいかも。
……といったところです。
まぁ、似たような話は色んなゲームであるんじゃないかな?とも思いましたが、わたしは原神とゼンゼロ以外はあまりやってませんし、そういう方もおられるかなと思い、記事として書いてみました。
この辺の話は誤認しやすいというか、そもそもかつて「コンプガチャ」が法規制の対象になったのも、射幸心を強く煽ることとコンプリートまでの確率を消費者に誤認させやすいことが規制の根拠になっていました。コンプリートを考えるうえで確率を誤認しやすいというのは、法曹界お墨付きの事実なのですよね。
なお、ゼンゼロの恒常Sレアエージェントは別にコンプガチャではありませんので、念のため。コンプガチャとは揃えることでレアアイテム等をもらえるシステムのことであって、ゼンゼロの場合はそういうのはなくて、勝手にコンプリートしたいと思っているプロキシさんがいるだけですからね(わたしを含め)。
あと、念のため書いておきますが、恒常300連で行える「エージェント指名」は、300連目を引いた後に必ず指名しないといけないものではなく、300連目を引くと指名の権利がもらえて、その後いつでも恒常Sレアエージェントを1人指名し手に入れられるというものです。
なので、恒常300連目を引くことをためらう必要はありません。どんどん引いてください。
それでは、また。
※本記事の画像はHoYoverseのゲーム、ゼンレスゾーンゼロおよび原神からの引用です。
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