トレーナーズなしデッキ紹介【ポケポケ・ひとりで用】

 ポケポケの「ひとりで」のエキスパートで、「トレーナーズなしのデッキで勝つ」バトルトライがあります。
 けっこう厳しい制約なので、デッキ構築に頭を悩ませた方が多いのではないでしょうか。
 わたしも頭を悩ませて考えた結果、「これ割と強いんじゃない?」というデッキを思いつき、繰り返し対戦してみたところ割と勝率がよかったので、本記事ではそんなトレーナーズなしデッキをご紹介してみたいと思います。
 参考になれば幸いです。


Let’s GO! イーブイ&ピカチュウ(exあり)



 イーブイを軸にした超デッキです。
 トレーナーズなしデッキの最大の問題点は、モンスターボールや博士の研究を採用できないことによってドローが進まず、自分の場を完成させる難易度が高いところにあると思います。

 なので、そこを解決するための第一の方法として、特性やワザによるドローを重視しました。
 特性で山札を2枚引けるニンフィアexと、特性でポケモンを1枚引けるマシェードを採用することで、デッキを引く速度を高め、自分の場を完成させやすくしています。
 また、第二の方法として進化ラインを4-4で積めるイーブイの進化系を採用することで、弱めのドローであっても自分の場がある程度完成しやすくなっています。


 ドローが弱くて安定感がないにも関わらずエネルギーまで多色で不安定となるとしんどそうなので、超エネルギーの単色でまとめています。
 なので、イーブイの分岐進化先としてexではないニンフィアを採用し、超エネルギーで攻撃できるようにしています。エーフィも強いですし、1枚採用してイーブイの進化ラインを4-5の9枚体制にするのもありかと思いましたが、あまり超ポケモンだけに依存しすぎるのも問題かと思い、4-4に留めています。


 ニンフィアは進化ポケモンが多くないとフルパワーが出せませんが、ベンチに進化ポケモンが3匹いれば2エネ130ダメージで最強といえど、2匹で2エネ100ダメージでも強いですし、1匹だけだとしても2エネ70ダメージは標準的な1進化の火力ですから、決して弱くはありません。


 また、超以外のアタッカーとしてアローラライチュウexを採用しています。
 アローラライチュウexはサイコキネシスが強く、エネルギーのいっぱいついた相手に対して非常に強く出られる一方で、エネルギーのタイプ縛りがないため雷エネルギーを採用しなくても戦えます。
 アローラライチュウはワザ使用にエネルギーが3個必要であり、エネルギーを加速する手段もこのデッキにはないというのが玉に瑕ですが、ゆっくり3エネ付けてもいいくらいのポテンシャルはあると思います。相手が3エネついてれば、サイコキネシスで3エネ150ダメージですからね。


 あとは、超タイプの定番アタッカーであるギラティナexも採用しています。
 上記のようなややこしい仕掛けをしなくても、ギラティナex単体で推し切れる展開も十分ありえますから。先攻3ターン目から130ダメージを連発できるのはなかなかに強力で、相手が少しもたつくようならギラティナexだけである程度押し切ることもできるでしょう。


 残りの2枠にはベンチ攻撃の得意なカプ・テテフを採用しています。
 他のポケモンたちはベンチを攻撃できませんし、トレーナーズ禁止という都合上ナツメもアカギも積めないので、ベンチへと逃げた手負いのポケモンにトドメを刺す方法がありません。それゆえの抜擢です。
 エネルギーを全てトラッシュしてベンチに逃げ込まれた場合に追撃できないリスクなどを考えると、カプ・テテフ2枚のうち片方をアグノム(サイコアロー)にするのもありですが、エネルギーが1個でもついていればカプ・テテフの方が強いですし、カプ・テテフの方が強く使える状況の方が多く総合的に見て優秀と考え、カプ・テテフ2枚体制にしています。


 高打点、ベンチ攻撃、タイプ分散、ドローと色々揃ったデッキであり、トレーナーズ0枚構築にしては動かしやすいのではないかと思いますが、◇◇◇6枚、ex8枚の超ハイレアデッキなので、カード資産の少ない方には組みにくいのが難点です。




そんなにカードないよ、という方は

 わたしがいろいろ試してみた中では、上の構築が一番勝てました。
 ただ、実際のところレアカードが多すぎるので、より作りやすい構築があった方がいいと思います。
 これについては各自のカードの所持状況次第なので、一概に「これ!」というのはなかなか難しいんですが、個人的な考えを書いてみたいと思います。


 まず、ポケポケはトレーナーズありきのゲームです。
 博士の研究によるドロー、モンスターボールによるサーチ、アカギやナツメによる強制入れ替え、スピーダーによるにげる補助……といった様々なトレーナーズによってポケモンを支援して戦うゲームです。
 なので、そんなトレーナーズを禁止されてしまうバトルトライは、かなりの難関です。
 攻略の糸口は、「トレーナーズの役割をポケモンにさせること」にあると思います。


 なので、「自分が強いと思うデッキのトレーナーズを抜いて、代わりにトレーナーズの役割をこなせるポケモンを入れる」というのが1つの定石ではないでしょうか。
 以下にわたしが思う「トレーナーズの役割をこなせるポケモン」を列挙してみます。併せて独断と偏見による5段階評価も書いていますが、ご容赦ください。(有用性の評価であり、★1つでも弱いと考えているわけではありません)




ニンフィアex:★★★★★


 ポケモン版「博士の研究」です。
 ニンフィアexを立てるためにカードを2枚使っているので、プラスマイナスゼロではあるのですが、単純にデッキを掘り進められることで必要なカードを手札に集めやすくなります。

 本体もHP140、2エネ70ダメージとそこそこの性能を持ちます。1進化で2エネ70ダメージは非exの火力水準ではありますが、2回攻撃すれば140ダメージである程度exも倒せるので、悪くありません。まぁ、回復されてしまうとレッド等のないトレーナーズ禁止デッキでは太刀打ちできないのですが……
 メインアタッカーのワザのタイプ縛りがゆるいなら超エネルギーを入れてもいいと思いますが、超エネルギー不採用で単に「HP140、にげる1の壁」として使ってもいいでしょう。

 総じて優秀なので、持っていたら採用したいところです。進化前のイーブイは「もってくる」でカードを1枚引けるイーブイガーデンの個体がいいと思います。




マシェード:★★★★★


 特性で毎ターン1枚引けるポケモンです。
 ポケモンしか引けないのですが、トレーナーズ禁止デッキはポケモン20枚で構成されるため、実質的に特性は「山札からカードを1枚引く」になります。強いです。

 序盤に立てば安定感が段違いになるため、トレーナーズ禁止デッキ特有のドローの弱さがあまり気にならなくなります。
 その代わりワザは弱く、ニンフィアexと違ってアタッカーとしては役者が足りていません。HP90しかなく、にげる2なので、壁役としてもイマイチです。ベンチで大事に使いましょう。
 進化前のネマシュはHP60かつワザが無色で使える「双天の守護者ルナアーラ」の個体が理想だと思いますが、ネマシュでワザを使うことはほとんどないので、HP60の個体でさえあればいいと思います。




オドリドリ:★★★★☆


 優秀な壁役です。
 トレーナーズの代わりとは少し違うかもしれませんが、優秀な無効化特性によってex主体のデッキ相手に時間稼ぎができるため、ベンチを育成する余裕が生まれます。トレーナーズ禁止デッキはドローが遅くて場の完成が遅延しがちなので、オドリドリを壁として立てる意義があります。雷エネルギー無しでも採用していいかもしれません。

 他だと単純にHPの高いカビゴンや、HPが高くてにげる1のサンダーexなどがいますが、強力なexポケモンに対して稼げるターン数でいえばオドリドリが随一です。
 ただ、最初からオドリドリを出しているとCPUもex以外を育てがちなので、CPUがexを育てている間は別のポケモンを壁にし、育ちきったexがまさに攻撃してこようとするタイミングでオドリドリを出すと、そこから更に非exを育てるまでの時間を稼げます。



シェイミ:★★★☆☆


 ポケモン版「スピーダー」です。
 味方のたねポケモンが「にげる」のに必要なエネルギーを1個減らしてくれます。たねポケモン限定とはいえ、常時働いているスピーダーのようなものなので、ポケモンの機動力が上がって取り回しがよくなります。
 壁役のポケモンがにげる1の場合、シェイミがいればにげる0になるので、そのぶんベンチポケモンを育成できるようになるのが非常に嬉しいところです。

 たねポケモン多めのデッキで強いですが、この特性はベンチにいる時しか働かないため、シェイミ自身のにげるエネルギーを軽減することはできない点に注意してください。




ウツロイド:★★★☆☆


 どくのダメージを増幅するポケモンです。
 どく主体のデッキで活躍します。トレーナーズ禁止デッキはベンチに逃げた手負いのポケモンを追撃するためのアカギが採用できないため、そこはベンチ攻撃ができるポケモンを採用するなど一工夫必要ですが、どく軸で戦うデッキも十分ありだと思います。

 なお、どく軸デッキにも難点はあり、1つは最強のどうぐである「どくバリ」が採用できないこと、1つはトレーナーズ禁止のバトルトライを課してくるデッキにアルセウスexデッキがあることです。アルセウスexは特性によって特殊状態にならないため、どく攻めでは勝てません。対アルセウスex以外で使いましょう。
 また、対アルセウスexでなくともトレーナーズ禁止デッキには闘デッキもあるので、割と苦戦を強いられやすいとは思います。




キュワワー:★★☆☆☆


 特殊状態への耐性を付与するポケモンです。あえて言うならポケモン版「ラムのみ」でしょうか。
 相手の特殊状態への対策というよりは、「強いけど自分自身を特殊状態にしてしまうポケモン」と組み合わせて使うことが多いです。

 定番どころでいえば、エネルギーを付けるたびにねむり状態になってしまう「ネッコアラ」ですね。ネッコアラはHP90、2エネ70ダメージという1進化相当の性能なので、ねむりさえしなければそこそこ強いです。超デッキに入れてサブアタッカーとして運用するのはありだと思います。




プクリン:★☆☆☆☆


 ポケモン版「きずぐすり」です。
 自分の番ごとに1回、バトルポケモンのHPを20回復できます。
 シェイミは味方全員を10回復、バタフリーは味方全員を20回復、アシレーヌは味方の水ポケモン全員を30回復ですが、全体回復とはいえ10は小さいのと、トレーナーズ禁止で2進化ポケモンを育てるのは大変なことから、プクリンが使いやすいと思います。

 たかが20回復されど20回復で、こちらのメインアタッカーで相手のメインアタッカーを倒した後は、あまり強い攻撃が飛んでこないことも多いため、20回復で十分生き残れるというケースはありえます。
 ただ、回復込みの戦い方についてはやはりリーリエやエリカが使えないデメリットが大きく、枠を取るほどの価値があるかは微妙なところかもしれません。




ピジョット:★☆☆☆☆


 ポケモン版「ナツメ」です。
 トレーナーズ禁止デッキでは相手のベンチを呼び出す手段がほとんどないですが、ピジョットを育てれば毎ターンナツメが使えるようになってベンチを呼び出し放題になります。

 ……が、2進化なので安定感に欠けます。ふしぎなアメも使えませんし。
 ですので、素直にベンチを攻撃できるポケモンを採用する方が安定するとは思います。基本的にどのタイプでもベンチを攻撃できるポケモンはいますが、「たねポケモンかつそこそこ優秀」なものがいるかについては差があるので、カードリストとにらめっこする必要があるかと思います。




 本記事がトレーナーズ禁止バトルトライ攻略の参考になれば幸いです。
 それでは、また。


※本記事の画像は、Pokémon Trading Card Game Pocketからの引用です。