2025年のスタンダードフォーマットの入れ替わりの時期がやってきました。
コントロールをよく使うわたしとしては「太陽降下」との長い別れも大変悲しいのですが、個人的に非常に残念なお別れになるカードが1枚あります。
それが、「永遠の放浪者」です。
日本モチーフが好き
日本をモチーフにした地域や世界、いいですよね。
MTGでいう神河、原神でいう稲妻など、日本をモチーフにした世界が出てくると、個人的にちょっと嬉しくなってしまいます。それが海外製のゲームだとなおさらです。
単純だなと思いますが、まぁ日本の漫画やアニメでも海外のキャラや国が出てくるとその国の読者や視聴者が嬉しそうにしていたりするものと聞きますし、こういうのは万国共通なのだと思います。
MTGにおける日本モチーフの次元「神河」で登場する「放浪皇」がわたしは大好きでした。「漆月魁渡」もナイスガイですが、坊主頭の忍者よりも白髪の侍にわたしは惹かれたのです。
ただ、残念ながらわたしがMTGを始めた「ブルームバロウ」の時点で、最高に強かった4マナ瞬速持ちプレインズウォーカーの「放浪皇」はスタンダードで使えなくなってしまいました。
とはいえ、スタンダードで使える放浪皇のプレインズウォーカーは1枚残っていて、それが「永遠の放浪者」だったんですね。
永遠の放浪者と戦い抜いた1年間
わたしはキャラクターとしての「放浪皇」が好きなので、永遠の放浪者を白系デッキでずっと使っていました。
マナコストは6と極めて重いですが、出しさえすれば忠誠度能力は全部強いのがありがたかったです。
もっとも、ここ1年は赤系アグロが隆盛を極めており、白系コントロールデッキはあまり振るわないことも多かったのですが、わたしはコントロールデッキが大好きであり、打ち消しが使いたくてMTGを始めたふしがあるので、この1年間青白コントロールを筆頭に、コントロールデッキをよく使っていました。
赤系アグロが禁止カードで弱体化してからの1ヵ月は、けっこう楽しくMTGが遊べました。最近だと青白コントロールのフィニッシャーに1枚、永遠の放浪者を採用していました。5マナエルズペスの枠を1つもらう感じですね。
永遠の放浪者、好きで使ってはいたものの、なかなか強かったです。
+1能力は、オーナーの終了フェイズまでクリーチャー1体を追放するというものでした。
対アグロだと「跳ねる春、ベーザ」を対象にしてライフを4点回復して時には1/1の魚も出せるというのがシンプルにかなり強かったです。ベーザが疑似的な警戒持ちになるので、ライフも詰められますし。
あと、自分のクリーチャーを追放した場合は自分の終了ステップで帰ってくるのでブリンクめいた使い方ができるんですが、相手のクリーチャーを追放した場合は相手の終了ステップまで帰ってこないので除去としても使えるのがよかったです。祭儀室から出てくる6/6飛行のデーモンを気軽に消せるのも嬉しかったですね。
また、マラング川の執政をブリンクして毎ターン2枚バウンスする動きは、「この町は狭すぎる」と「嵐追いの才能」のコンボみたいでした。
全除去を使う前にマラング川の執政やベーザを追放しておくことで、全除去に自分のクリーチャーだけ巻き込まないという小技もできました。シンプルながら色々できていい忠誠度能力でしたね。
0能力は、2/2二段攻撃の侍召喚でした。
実質4/2みたいな感じなので、これも強かったですね。白単コントロールで永遠の放浪者を使っていた時は、世話人の才能で+2/+2されて4/4二段攻撃になるので、決着までが早かったです。
青白コントロールでもライフを詰めるのに有用でしたが、どちらかというと永遠の放浪者自身を守るために使っていた印象があります。永遠の放浪者は同時に1体のクリーチャーでしかアタックできないので、空盤面でも0能力を使っておけばブロックできるのが優秀でした。
-4能力は、便利な範囲除去でした。
お互いのクリーチャー1体を選び、選ばなかった全てのクリーチャーを生贄に捧げます。
相手のクリーチャーも自分が選ぶので、自分の一番強いクリーチャーと相手の一番弱いクリーチャーを残すことができ、かなり有用でした。
破壊ではなく生贄なので、破壊不能の召喚:ナイツオブラウンドなども除去できる点に救われたこともありました。「6マナの太陽降下」……は過言ですが、感覚的にはちょっとそれに近い感じで運用できるのがよかったです。これを使う時は返しで永遠の放浪者が除去されがちなので、悪い意味でもソーサリーめいた風合いといえますね。
……という感じで、忠誠度能力が全て強いので、盤面に定着したらかなり優勢になる優秀なプレインズウォーカーでした。
コントロールだと相手の攻撃をある程度捌き切って相手が息切れした時に決めにいけるカードが必要ですから、十分な役割を果たせていたように思います。5マナエルズペスも強いんですが、制圧されきった盤面を1枚で五分以上に戻したり、アグロ相手にベーザをブリンクして横展開しつつ4回復したりはできませんからね。
放浪皇との再会を祈って
神河出身のキャラクターといえば、最近は「悪夢滅ぼし、魁渡」が活躍しています。
神出鬼没の「忍術」、敵から隠れる「呪禁」、諜報能力に麻痺させる手管と、どこを切り取っても「忍者」を体現したようなカードになっており、このカードをデザインした人は天才だと思います。
青黒という色も含めて大好きなのですが、それはそれとして放浪皇(というキャラクターのカード)も使いたいな……というのが素直な気持ちです。
ダスクモーンにも放浪皇はいました。
放浪する救い手ですね。ただ、プレインズウォーカーではありませんでした。
放浪皇はMTGのストーリー上でプレインズウォーカーの資格を失った……という話を小耳に挟みました。本当なのでしょうか。だとしたら残念です。プレインズウォーカーというカードの種類が好きなので。
一度プレインズウォーカーの資格を失ったキャラクターが、再びプレインズウォーカーになることはあるのでしょうか。ブルームバロウからの新参者のわたしには分かりませんが、また放浪皇がプレインズウォーカーとして登場することを祈っています。
……もっとも、次に神河が登場するのは何年後だろう、という感じですけどね。十何年後かもしれません。あと3年、せめて1年早くMTGを始めておけばよかったと、ちょっぴり後悔しています。
まぁパイオニアでなら放浪皇が使えるので、それもありなんですが……どうなのでしょうね。わたしは割とゆったりした展開が好きなので、もし今のスタンダードよりもだいぶ早い展開になるとしたら、ちょっと嫌かもしれません。
ちなみにファイナルファンタジーコラボのカードも好きでしたが、わたしはファイナルファンタジーシリーズをほとんど遊んだことがないので、そこまで盛り上がってはいませんでした。
まぁファイナルファンタジーは外伝作品のタクティクスアドバンスだけ遊んだことがあるので、魔法の名前とかは知っていましたが、スパイダーマンシリーズに至っては全く知らないので、アリーナで別のカードに置き換えられるのはむしろ嬉しいくらいです。テーブルトップのリストを参考にしにくそうなのが難点ですが……
そんなわけで、次のスタンダードでもMTGをいっぱい遊んでいきたいと思います。
静寂のその先でお会いしましょう。
それでは、また。
※本記事の画像は、Magic: The Gathering Arenaからの引用です。