原神も鳴潮も、基本無料のゲームです。
ただ、課金をすれば快適なつくりになっており、「まぁ絶対課金しないってわけじゃないけど、そんな大量に課金する気にはならないかな」ということで微課金で遊ぼうと思っている方が少なからずおられるのではないかと思います。
本記事では、そんな微課金でのプレイスタイルにおいて意識すべきではないかとわたしが思ったことを、独断と偏見に基づいてまとめてみました。参考になれば幸いです。
限定星5の凸は存在しないと心得る
限定星5に凸という概念は存在しません。集団幻覚です。
……と思い込むのがまず第1点です。
当然ですが、「星5を確保する」と「凸する」の間には天と地ほどの差があります。
星5を1人確保するのに課金だけだと期待値2万円かかるとして、1凸すると更に2万円上乗せです。2凸ならもう2万円です。
「キャラを使うという選択肢があること」は、ゲームにおいて大きな差になります。アクションゲームなんてキャラ使ってナンボですからね。しかし、たとえば特定のキャラの中断耐性が高いとか、ダメージが増えるとか、その程度のことには2万円出す価値があるのでしょうか。いえ、あると感じるなら大丈夫なんですが、その場合は微課金は難しいようにも思います。
「特別気に入ったキャラだけだから!」
皆さん最初はそうおっしゃいます。
しかし、呪術師の方も仰っていた通り、一度限定星5を凸すると、そのゲームにおけるあなたの人生に「限定星5を凸する」という選択肢が入り込みます。
特別好きだから凸する、プレイフィールが改善するから凸する、強いから凸する……凸はあなたの親しい友人のように振る舞うようになります。縁を切るのは難しいでしょう。誰よりあなたのお気に入りの星5が、「星5の凸は財をなげうつに値する」と雄弁に語り続けるからです。
……まぁ、本当に気に入ったキャラだけに絞れるのであれば大丈夫かもしれませんが、もし自信がないのならお気に入りのキャラを含めて凸はしないのが無難でしょうね。
なお、わたしは「このゲームは無凸を基準に調整されたアクションゲームである」と思うと、あまり凸意欲が湧かないです。
要するに、無凸がそのキャラや武器の基本性能であり、凸効果は補助輪やイージーモードにあたり蛇足である、という考え方ですね。
難易度選択ができるゲームで一番簡単な難易度を選ばずに遊ぶことがある、という方なら分かってくださるのではないでしょうか。ゲームって別にクリアすることだけが目標ではなく、ほどよい難易度で遊ぶのも醍醐味なのですよね。「無凸縛りを課している」と思うのもいいかもしれません。
なお、星4や恒常星5については凸ありとしていいと思います。
というのも、星4や恒常星5は別に意図しなくても勝手に重なって凸可能になるからです。そこであえて凸を縛るというのはあまり益のあることではないでしょう。
もちろん「凸を縛る!」という信念のもと一括して縛るのもいいんですが、そもそもその辺の重なりやすいキャラや武器は凸も弱めで、運営側も凸する前提で作っているようにも思えますし……
ただ、星4や恒常星5の凸を意図して進めるとなると、100%排出させる方法がない場合は下手をすれば限定星5の凸を進めるよりも地獄を見る可能性がありますから、「自然と重なった星4や恒常星5については凸してヨシ」というだけで、あえて狙いにいくのはおすすめできません。
ちなみに、鳴潮には余波珊瑚(スターライト)を消費することで、キャラの凸を進められるというシステムがあります。余波珊瑚はガチャ石とも交換できますが、ガチャ34回分で恒常星5キャラの凸を1つ進められ、ガチャ45回分で限定星5キャラの凸を1つ進められます。
キャラを無凸確保しさえすれば追加でガチャを引かなくても凸ができるという、凸を積極的にしたいという方にはなかなか魅力的なシステムですね。
ただ、「限定星5は凸しない」のであればこの凸に余波珊瑚を割く必要はなく、余波珊瑚はガチャを追加で回すために使えますから、そういった観点でも課金を抑制しやすいと思います。
なお、原神の方は元よりスターライトの一番有効な使い道は限定ガチャ石の引き換えですから、特に迷う必要はないでしょう。有能な星4キャラとの引き換えは迷うところではありますけどね。ベネット、行秋、フィッシュルあたりは無凸確保目的限定でなら引き換えてもいいかもしれません。
全キャラ確保は不可能と心得る
Gotta Catch ‘em all!(全員手に入れなきゃ!)
……という信念のもと微課金をするのは、無理があろうと思われます。
基本的に、微課金だけで全キャラ確保するには間に合わないようなスケジュールになっています。
たまたま仮天井前に引き続けたりすり抜けなしが続いたりで微課金で連続の限定星5キャラ確保ができることはありえますが、期待値的には基本間に合いません。長い目で見れば確率は期待値に近づきます。(∵大数の法則)
鳴潮を例に考えます。
天井を含めた星5排出率は1.8%なので、平均56回で星5排出です。限定キャラガチャの星5すり抜け確率が50%ですが、すり抜けは連続しないため3回に2回の割合でピックアップを引けます。なので、望みの限定星5キャラを手に入れるまでのガチャ回数の期待値は83回になります。(※1)
3週おきに限定星5キャラを1人確保しないといけないとすれば、3週あたり83回、月あたり111回以上ガチャを引く計算になりますが、微課金で月に111回ガチャを引けるでしょうか? わたしは厳しいと思います。
しかし、これが平均して1バージョンに1人の限定星5キャラ確保ならどうでしょうか。
これならばガチャ回数は半分となり、月に56回以上ガチャを引く計算になります。微課金で月に56回ガチャを引けるかといえば、まぁ可能ではないでしょうか。
月相観測パスで18.75回、ユニバースチャンネルで7.5回で合計26回です。あと30回分を探索、イベント、逆境深塔、余波珊瑚、残振珊瑚などで確保するというのは、現実的な範囲かと思います。
なお、原神も似たようなものです。
キャラガチャの天井が鳴潮は80連、原神は90連のため、原神の方がやや数値が高くなります。原神だと狙って限定星5確保までの期待値が94回なので、限定星5キャラを3週おきに1人確保し続けるためには月あたり125回以上ガチャを引く計算になりますね。やはり微課金では厳しいでしょう。6週おきに1人の月63回なら、まぁ……鳴潮よりは厳しめですが、検討される範囲でしょう。(※1,2)
また、更に言うと最初期から遊んでいたわけではなく途中から始めた人であれば、1バージョンで未所持キャラが4人出てきたりしますから、最短で確保し続けるのは輪をかけて困難です。
限定星5キャラは欲しいものだけ確保する、目安は1バージョンにつき1人かそれ以下……とするのが1つの落としどころじゃないかな、と思いますね。
限定星5武器はほぼ手に入らないと心得る
武器ガチャのことは忘れてしまってもいいと思います。
キャラと比べて武器は声を出しませんし、専用の操作とかもほぼないですし、課金額あたりの満足度はあまり高くないと思います。もちろん人によるでしょうけれども。
それでいて、限定星5武器の確保に必要なガチャの回数は限定星5キャラのそれとそこまで差がなかったりするので、「微課金なら武器ガチャは引かない」というのも選択肢の1つかなと思いますね。
しかし、星5限定武器も欲しくなるタイミングがあります。
見た目が最高に魅力的である、性能が高くて汎用的である、推しキャラに非常に合っていてそのポテンシャルを最大限引き出せる……理由は様々ですが、運営側もガチャの目玉商品として出している以上、そこには少なからず魅力があります。
そんな時、武器ガチャを引くことを一切考えるべきでないか?というと……まぁ「考えない!」と決めてしまってもいいと思いますし、たまーになら検討してみてもいいかもしれないとも思います。
なお、武器ガチャについては原神と鳴潮で大きく異なります。
原神はバージョン5.4現在、星5限定武器が2種同時ピックアップかつ排出率が半々、すり抜け25%という仕様です。つまり、ピックアップされている2種の武器のうち片方しか欲しくない場合、星5を引いてそれが当たる確率は37.5%になります。直前の星5がすり抜けでも50%です。
原神はキャラガチャ天井90連、武器ガチャ天井80連ですが、この仕様により原神では狙った星5限定武器を引く労力は、狙った星5キャラを引く労力と同程度かそれ以上になりがちです。なので「微課金は武器ガチャを引かない」というのは割と有力なスタイルだと思います。
ただ、ピックアップされている2種の武器のどっちを引いても嬉しい場合、天井が低くすり抜けが25%であるぶん、キャラガチャよりも期待値的に少ないガチャに変貌します。そういう時は引きに行ってもいいかもしれませんね。
一方、鳴潮はバージョン2.1現在、限定武器ガチャは単独ピックアップかつすり抜けが存在しません。
なので、狙った限定星5武器の確保は限定星5キャラの確保と比べて明らかに簡単です。期待値的には、すり抜けがないぶん限定星5キャラ確保の3分の2、ガチャ56回で1個狙った限定星5武器を確保できる計算になります。
また、更に言うと鳴潮は星4武器と星5武器の格差が大きめです。これは鳴潮が星4武器を弱く調整しているというより、原神にベネットを始めとする莫大な量の攻撃力バフが初期から存在する一方で鳴潮には無いため、星4武器と星5武器の攻撃力の埋めがたい格差が厳然と存在するからというのが大きいと思います。
まぁいずれにしても、星5限定武器を引くというのは選択肢の1つにはなります。
しかし、原神では限定星5キャラと同程度かそれ以上(1点狙いの場合)、鳴潮でも限定星5キャラの3分の2くらいのガチャ回数は期待値的に要求されますから、星5限定武器を引いたぶん星5限定キャラを引ける数が減るというのは心得るべきポイントかと思います。
「そんなの絶対嫌だ」と思う方は星5限定武器は忘れた方がいいでしょうし、「それでも欲しい武器がある」というならキャラを捨てて武器を取りに行くのもいいでしょう。
ところで、2025年2月現在、わたしのおすすめの星5限定武器を1つずつ挙げたいと思います。
原神は「有楽御簾切」です。「うらくみすぎり」と読みます。
会心ダメージ88.2%という莫大な補正を持つアタッカー用の片手剣で、通常攻撃16%・元素スキル24%のダメージバフ(チーム内キャラが岩元素ダメージを与えた後の15秒間倍増)を持ちます。(※3)
「原神は攻撃力を盛るのが容易なゲームなので、武器は会心ステータスガン振りが強い」というのは若水の例を出すまでもなく自明でしょう。シンプルにめちゃくちゃ強いです。バージョン5.4時点では聖遺物などで会心率を盛る手段が多い一方、会心ダメージはそれほどでもないというのも追い風です。率と違って上限がないですしね。
限定星5武器が尖りきった専用武器ばかりになって久しい昨今に登場した汎用的な限定星5武器であり、汎用性とインフレパワーを併せ持ちます。千織とアルベド以外にとっては最適武器ではないものの、多くのキャラで二番手三番手のパワーがあり、日本刀っぽい見た目の良さや片手剣キャラの多さも含め、個人的に最推しの限定星5武器です。
鳴潮は「糸繰りの奇術」です。「いとあやつり」ではなく「いとくり」です。
会心率36%という高い補正を持つアタッカー用の増幅器で、全属性ダメージアップ12%、共鳴スキルダメージを与えるたびに攻撃力12%アップ(持続5秒、上限2スタック)という、使いやすくて強力な武器です。(※3)
「キャラが場にいない間、攻撃力バフの数値は倍増する」という協同攻撃アタッカー向けの性質もありますが、これが不発だとしても普通に強く、モチーフ武器とする吟霖はもちろんのこと、恒常星5のアンコにとっても最適武器であり、2.1で新登場のフィービーもモチーフ武器と大差ない次善の武器です。
デザインは手をかたどっていて個人的に微妙なんですが、強さは折り紙付きです。増幅器アタッカーは数も多めですしね。恒常星5の増幅器は迅刀と違って会心系の補正がなく、糸繰りの奇術を引くメリットが際立ちます。
まとめ
・原神や鳴潮の微課金ではあまりガチャを多く回せない。なので、ガチャ関連で「これはやらない!」と心得を持つことが重要となるように思われ、その心得を個人的な見解から列挙してみた。
・まず、限定星5の凸をしないこと。限定星5キャラは無凸確保だけでもけっこうなガチャ回数を必要とするため、ここを凸し出すと微課金ではおさまらない。限定星5の凸の選択肢は存在しないと心得たい。
・次に、全キャラ確保をしないこと。限定星5キャラの実装ペースは有料ログボとバトルパス程度の微課金では間に合わない程度になっており、欲しいキャラを取捨選択することが微課金の持つべき心得となる。
・そして、限定星5武器はほぼ狙わないこと。限定星5キャラを絞って無凸確保するだけで骨なのに、武器まで手を出したら微課金では破綻する。しかし、限定星5キャラを諦めることで武器を確保する手はあるので、特別欲しい武器があるとか、欲しいキャラがしばらくいないとかであれば検討されるとは思う。
いかがでしょうか。
限定星5武器のくだりは諸説あるかと思います。「星5限定武器など存在しない」でもいいんですが、個人的には星5限定武器が欲しくなることもありますし、まぁキャラとのトレードオフならいいんじゃない?とは思います。特に鳴潮は武器ガチャで星5武器がすり抜けませんし……
わたしは性能も気にはしますが、わりと見た目で武器が欲しくなるタイプでもあるので、汎用性が高くて見た目のいい武器はついつい引きたくなってしまいます。原神の「始まりの大魔術」なんかはまさにそれで、性能だけなら耐えてましたが見た目も手伝って引いてしまいました。いい武器ですね。
それでは、また。
※1……「星5を引くまでの平均ガチャ回数が鳴潮56回、原神63回は嘘じゃない?」と思われるかもしれませんが、ゲーム内に記載された情報を信じるならば嘘ではありません。しかし、この平均というのは「10連前後で出ちゃった!」みたいなケースも含めての数値であり、体感的には「仮天井で出てばっかり」と感じるかと思いますし、実際のところ中央値はそちらになると思います。ここではあくまで平均値であることに注意が必要です。
※2……厳密には、原神には「掴みし明光」というすり抜け回避率を上げる仕組みがあるため、期待的にはもう少しだけ下がると思います。
※3……画像では会心ダメージやクリティカル率は少し低めになっていますが、わたしがまだ最高レベルまで育成していないためです。ご寛恕ください。
※本記事の画像はKUROGAMESのゲーム「鳴潮」とHoyoverseのゲーム「原神」からの引用です。
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