を考えてみました。
なぜ考えたのかというと、最近ビギンズを遊び終えて久々に他のカルドセプトも遊びたくなり、3DSやリボルトを遊んでいるからです。とてもいいゲームですよね。
どうせならネットショップで課金スキンを追加購入したりしてみたいんですが、残念ながら3DSのオンラインストアが2023年で終了したため、もう買えません。ダウンロードマップやダウンロードカードも手に入りません。生者必滅、万物流転。ただ、一切は過ぎていきます。
マジックシェルターって何?
カルドセプトリボルトで登場した呪文です。
カルドセプトシリーズには「防魔」というキーワードがあります。「スペルや領地能力の対象に選べない」というものです。MTGの呪禁、HSの躱し身、シャドバのオーラとかあの辺ですね。それぞれ微妙にルールが違いますが。MTGには追加コストを支払うことで対象にとれる「護法」という能力もあり、個人的に好きです。
クリーチャーに単に防魔を付ける呪いとして「ランドプロテクト」通称ランプロがあり、拠点を守るための呪いとしては定番でした。
初代、EX、2nd、2ndEX、サーガ、DS、3DS、モバイル……と、リボルトを除いて皆勤です。

拠点といえば「ランプロ」というのは、あまりにも定番すぎたという見方もあります。
「とりあえずランプロかけとけばいいんでしょ」というのは、ともすればマンネリ化にも繋がりかねません。
カルドセプトDSでは公式大会等のカード採用率が一部公開されていましたが、ランドプロテクトの採用率はおおむね3~5割で、土地単体への呪いスペルとしてはぶっちぎりで最高でした。
ただ一方で、定番というのは安心感にも繋がります。マリオシリーズにクリボーがいなければ、ポケモンシリーズにピカチュウがいなければ、きっとガッカリじゃないでしょうか。(ポケモンブラック・ホワイトはエンディングまで新ポケモンしか出さない方針のためピカチュウも出てこず、挑戦的で好きでした)
まぁとはいえ、ランドプロテクトは看板キャラとかではないですから、別に変えてもいいんじゃないか?という議論があって……かは知るよしもありませんが、リボルトでは初めて外されました。
そして登場したのがマジックシェルターです。

マジックシェルターは、ランドプロテクトにデメリットを付与した性能です。(画像は公式の紹介動画よりの引用です)
防魔を付与する代わりに、防御型として扱われるようになります。(正確には「防魔壁」というキーワード)
防御型は能動的に侵略できず、移動ができず、バタリングラムやアシッドレインなど防御型に対するメタカードの対象となるという、基本的にマイナスの能力です。その代わり性能に比してコストが安めになっています。
その防御型を後から付与するというのは明確なデメリットであり、「拠点にランプロはあまりにも定番すぎて強すぎたから、デメリット付きにしてみたよ」という意図を感じる調整です。
この調整、面白いのが「敵にかける選択肢が広がった」ということですね。
ランプロは基本的に自分の領地にしかかけません。まぁメタルフォームやボーテックス等、強い呪いを上書きするために使う可能性はありますが、呪いのかかっていない敵領地にかけることはほぼほぼないと思います。ギガンテリウムに侵略する時とか、なくはないかもしれませんが……
いずれにせよ少数の例外に留まっていた「敵へのランプロ」に対して、「敵へのマジックシェルター」は一考の余地があります。防御型のデメリットがそのままそっくり敵に使う理由になるからです。
たとえば、コカトリス・バタリングラム・ターンウォールのような防御型を食えるコンボを用意しておき、敵の拠点にかけて侵略に利用する……という感じです。敵の拠点にターンウォールをかけてバタリングラムで衝きにいくのと似たような。
あるいはそこまで尖らせなくても、たとえば自分の拠点に敵の侵略クリーチャーを横付けされた時、侵略クリーチャーの方にマジックシェルターをかければ、防御型扱いとなることで移動侵略ができなくなります。
防魔はその領地の持ち主ですらスペルや領地能力の対象に取れなくなるため、持ち主がバイタリティなどで上書きすることもできません。領地コマンドで回収して置き直して……みたいなことも出来はしますが、だいぶ遅れます。ターンウォールなら回収もできないのでより確実ですが、拠点用の防衛スペルを妨害にも転用できるという点でメリットがあります。
……といった感じで、シンプルなランドプロテクトよりも総じて面白く、「そう調整してきたか」という変更で、個人的に大好きでした。
ですが、ビギンズではこの変更は反映されず、いつものランドプロテクトが採用される運びとなったわけですね。
わたしには「マジックシェルターは失敗作だった」とはどうしても思えなかったため、「なぜビギンズには続投されなかったか?」を妄想するのが、本記事の主旨となります。
理由1:セカンドベースだから
シンプルな答えですが、ベースがセカンドだからというのは大きな理由でしょう。
あまり変えすぎると、セカンドっぽさが失われますからね。セカンドをベースに令和テイストに作り変えてますから、モスマンの配置制限がなくなっていたり、スカルプチャーでもティラニーでもなくスケアストームがあったり、色々変わってはいるものの、変えない部分もあって当然でしょう。
セカンドベースにしているのは、信頼と実績ある人気作2ndEXを下敷きにすることで完成度を上げるというのもあるでしょうし、2ndEXが好きな往年のセプターに遊んでもらいたいというのもあると思います。特に後者はあまりに変わりすぎていると逆にガッカリする可能性があります。
リメイクのゲームを遊んでガッカリする古参プレイヤー、実際よくいますからね。
ちなみにこれは余談なんですが、地変スペルの性能は●●シフトでいいと思うものの、名前は元の方が好きでした。
デザイナーズノートにアップヒーバルが分かりにくいという話があって、わたしもそれは同意なんですが、個人的にはシンクやウェザリングは好きな名前だったんですよね。そこもセカンドベースにしてくれたら嬉しかったです。アップヒーバルは、なんかこう……いい感じの名前に変えてもらってもいいですし。
ただ、代案を考えようとしてみて思ったんですが、「造山運動」を端的に示す英単語って馴染みのないものばかりなんですよね。システム英単語とかに載ってなさそうな。なので、アップヒーバルが最適というか、パレート最適というか……わたしは好きです。いい名前だと思います。
理由2:環境変化によりランドプロテクトが弱くなったから
ビギンズは魔力まわりの仕様変更などによって、ゲーム展開が大幅に加速されました。
これにより、拠点を作ってから試合が終わるまでの時間が短縮されたため、拠点防衛の時間も短くなり、わざわざランドプロテクトを拠点にかけるという手間とコストが重くなることで、相対的に弱体化され、よい塩梅となった……という可能性は考えられます。
スペルターンが減ったことで、試合中のスペル使用回数も減っているわけですから、足スペルや地変スペルと今まで以上に枠を争わなければいけないですしね。
「環境変化が向かい風になっているので、あえて弱体化する必要もなかろう、ていうかそんな空中戦対策よりメタルフォームの方が強くない?」みたいな感じでしょうか。
領地能力も使う機会減りましたし、重要な領地に毒を飛ばしてくるスピットコブラやマヒを飛ばしてくるハイドもいなくなりましたからね。キャントリップ(1ドロー)つきの単体呪いはそこそこ厄介ですが……
リボルトもラウンドゲインやら何やらで短縮が図られてはいたものの、領地コマンドの自由度の高さゆえに侵略行動が強かったです。
常時テレグノーシス状態とまでは言わずとも、それに近い部分があったため、敵拠点に侵略クリーチャーを横付けしていれば、バインドミストやシニリティをかけて即侵略が可能でした。
それゆえに防魔の価値がビギンズより高く、防御型になるデメリットを付与するのがちょうどいい塩梅だった……とも考えられます。
理由3:分かりにくくて初心者向けではないから
より洗練されていたり、より自由度が高かったり、よりバランスがよかったりしても、分かりにくくて初心者向けではなかったり、煩雑すぎたりするために、不採用となることはあります。
Magic the Gatheringの「兄弟戦争」というパックでは、開発中にscrapというキーワードが存在していました。
「アーティファクトを墓地から追放することで、そのアーティファクトの能力を他のアーティファクトに永続的に付与できる」というものでした。壊れた機械の部品を別の機械に組み込んで再利用するイメージでしょうか。
自由度が高くデザインとしても奥が深いキーワードだったそうですが、複雑すぎてプレイに支障があると判断されたため、「unearth」というキーワードに代替されました。
unearthは以前からあったキーワードで、「墓地から速攻(召喚したターンに攻撃できる)を持つ状態で復活させることができるが、ターン終了時にゲームから取り除かれる」というものです。
たしかにscrapほどの拡がりは感じませんが、「廃棄された人工物が形を変えて動き出す」という、scrapで表現したかったことの一部は表現されているように思えます。
廃棄された人工物を他の人工物に組み込んで蘇らせる、というニュアンスではありませんが、フレーバーと遊びやすさの均衡を考えると、ちょうどよい落としどころだったのでしょう。
……という話を、開発者の方が記していました。
ランドプロテクトとマジックシェルターについても、似たようなことがいえるのではないかと思います。
マジックシェルターは防御型のデメリットを知悉して初めてその真価を理解できるカードですから、ランドプロテクトと比べると前提知識や理解力を要求します。往年のプレイヤーにとっては大した負荷ではなくとも、初心者にとっては煩雑と考えた可能性はあります。
煩雑であるがゆえに「防魔壁」という案を捨て、素直に「防魔」を付与するランドプロテクトを採用するに至った……ということです。「その方がより緻密なデザインだけど、複雑すぎるから没」というのはよく聞く話です。ゼルダの伝説ティアーズオブザキングダムのウルトラハンドもそうでしたね。
「じゃあ代償・魔術強打・応援持ってる四王(フレイムロードとかダゴン)は分かりやすい初心者向けかよ?」と言われると、まぁ分かりにくいなとは思いますが、分かりやすさってトータルスコアでもありますからね。
TCGでも、パックやデッキあたり数枚ややこしいカードがあったとして、他がシンプルならそんなにしんどくないですし。
ゲーム全体で考えた時、削る煩雑さと残す煩雑さを取捨選択する必要があって、その結果四王は残りマジックシェルターは去った……と考えられます。
四王はカルドセプトにおいて比較的目立つアイコニックなクリーチャーですし、能力が共通なので1体理解すれば他3体も理解でき、理解の労力もトータルでは少ないといえますからね。
まとめ
・カルドセプトシリーズにはランドプロテクトがずっとあったが、リボルトでマジックシェルターに取って代わった。しかし、ビギンズではまたランドプロテクトが登場したので、その理由を妄想してみた。
・理由1:セカンドベースだから。2ndEXや3DSの仕様を踏襲しており、往年のファンに訴求する意図もあったため、リボルトの新カードと置き換えず、据え置きにした。
・理由2:テンポアップしたから。試合展開が加速し、領地単体への妨害も弱体化したため、相対的にランドプロテクトが弱くなっており、あえて調整版のマジックシェルターと入れ替える必要がなかった。(マジックシェルター自体、リボルトの領地コマンド仕様の特殊性ゆえに特別に作られた可能性がある)
・理由3:煩雑だから。デメリットも含んだややこしいカードより、強さがシンプルに分かるカードの方が初心者向けでもある。
……以上、木っ端セプターの妄想でした。
ちなみに冒頭の話の続きなんですが、相変わらずリボルトの同盟戦では苦しんでいます。
「火以外の土地にオールドウィロウを置いておき、火の高額領地を作った後にリリーフで入れ替えてやろ!」と思って風土地にウィロウを置いていると、サイクが「おや、土地と属性の合わないクリーチャーが配置されているね。しまっちゃうね」とばかりに回収してしまい、戦闘終了時相手セプターにバックワードの呪いを付けそうな顔になりました。(アシュラ)
これ、置き直してくれてもリリーフは使えないんですよね。自領地ではないので。
ただまぁ、対AI戦でオールドウィロウは強さの割にヘイトが低すぎてズル気味なので、このくらいの逆風は致し方なしとも思います。
ウィロウブックもそろそろ飽きてきたので、また何かしら手持ちで組めそうないい感じのブックに変えていく所存です。
それでは、また。

